無病息災(むびょうそくさい)の意味や例文、家内安全との違いは?

ビジネス用語

2019年5月14日

「無病息災」という言葉は古くから親しまれている四字熟語です。しかし意味を考えてみると、何となくイメージでしか理解していないという人もいるのではないでしょうか。今回ビジキャリでは「無病息災」の意味や語源、類語との違いなどについて解説します。「無病息災」の使い方や英語表現などもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

無病息災の読み方は「むびょうそくさい」

「無病」と「息災」という熟語でできた「無病息災」の読み方は、「むびょうそくさい」です。すべての文字を音読します。 以下では読み方に加えて、「無病息災」の意味や語源についても説明します。仕事でもプライベートでも比較的よく耳にする四字熟語なので、使い方も含めて覚えておいてください。

無病息災の意味は「病気をせず、元気で健康なこと」

「無病息災」は「病気をせず、元気で健康であること」を意味します。 「無病息災」を構成する2語のうち「無病」は「病気しない」「達者である」ことを指します。そして「息災」は「病気だけでなく、ケガも含めた災難を防ぐ」という意味です。 この2つを重ねることで「病気やケガなどの災いがなく、健康で元気である」ことを表します。

無病息災の語源

「無病息災」の語源は仏教語です。特に「息災」は仏教語として特別な意味があります。 仏教には「仏の力で病気や災害といった災いを防ぐ」という考え方があります。この考え方を「息める(やめる)」と表現します。 さらに「息」は「息の根」や「虫の息」といった言葉にも使われ「生きる力」という意味も含まれています。そのため「息災」は「災いを防ぎながら健康に生きる」ことまでもを表すようになりました。

無病息災(むびょうそくさい)の類語

「無病息災」は類語が多い分類に入る言葉です。四字熟語だけでも「家内安全」をはじめ、「一病息災」「延命息災」「無事息災」「息災延命」「平穏無事」などがあります。 ここでは「家内安全」「一病息災」「延命息災」「無事息災」の4つを取り上げ、例文と共に「無病息災」と比較しながら意味を説明します。

無病息災と家内安全の違い

「無病息災」は「病気をせずに健康で元気である」という意味で用いられます。一方の「家内安全(かないあんぜん)」は「家族全員に病気や事故がなく、健康で元気である」ことです。 ・我が家はおかげさまで家内安全、心置きなく仕事に没頭できます。 ・母が大病してから、父は初詣で家内安全を祈願することを習慣にしました。 「病気や災いもなく健康で元気である」という意味は共通していますが、「家内安全」は個人ではなく家族単位で使われる四字熟語と覚えておいてください。

無病息災と一病息災の違い

「病気にかからず健康である」という「無病息災」の類語に、「一病息災(いちびょうそくさい)」があげられることがありますが意味は異なります。 ・彼は子どもの頃から少し体が弱かったのですが、まさに一病息災、大人になっても健康に注意しているので大病をしません。 ・古希を迎える祖母は持病はありますが元気に楽しく生活しています。これが一病息災というものでしょう。 「一病息災」は「軽い病気を一つくらい持っている方が身体に気をつけるので、病気を持っていない人より元気でいられる」という意味です。

無病息災と延命息災の違い

「無病息災」は「病気にかからず健康で元気」という意味です。「無病息災」と似た意味を持つ「延命息災(えんめいそくさい)」には「災いを防ぎ無事に長生きする」という意味があります。 ・延命息災な祖父は今でも矍鑠(かくしゃく)として、100歳の誕生日を迎えました。 ・海外で移住することが決まった私に、母が延命息災のお守りをくれました。 「延命息災」には、「日々を平穏無事に過ごせるように」という祈りが込められています。相手に対して真心を表したい時に適した四字熟語です。

無病息災と無事息災の違い

「無病息災」の「病気もせずに、健康で元気である」という意味と近い意味を持つのが「無事息災(ぶじそくさい)」です。「無事息災」は「病気や災いなど変わったことがない」ことを前提とし恵、「平穏に過ごすこと」という意味を持ちます。 ・気象災害の被害に遭ったと聞いていましたが、運良く無事息災だと知り安心しました。 ・お互いに無事息災で、再会できる日を楽しみにしています。 「無病息災」は「肉体的な健康」というニュアンスが強いですが、「無事息災」は「特別なことがなく平和である」という意味で用います。そのため「無事息災」は「人生全般」に対して使えると考えられます。

無病息災(むびょうそくさい)の英語は「sound (good) health」「hale and hearty」

「無病息災」には直訳となる英単語はなく、「sound (good) health」または「hale and hearty」と表現されます。 ・My family is in the enjoyment of sound health. (私の家族は無病息災といえます。) ・My grandfather is hale and hearty. (私の祖父は無病息災です。) 「sound (good) health」は「正常な健康状態」、「hale and hearty」は「達者な」「元気がいい」と和訳されます。どちらも「無病息災」を表すことに変わりはありません。

無病息災(むびょうそくさい)の使い方と例文

「無病息災」は「病気や災いに巻き込まれることなく健康で元気なこと」を表す場合に使う四字熟語です。 ここでは「無病息災を祈願する」「無病息災で過ごす」を取り上げて、その意味と使い方を説明します。どんなシーンで使われることが多いのかも、併せて覚えておきましょう。

例文①無病息災を祈願する

比較的使用頻度が高いのは「無病息災を祈願する」という表現です。健康を願うシーンで使われます。 ・帰省した際には、無病息災を祈願するお祭りに参加するようにしています。 ・無病息災を祈願したお札をいただいてきたので、ぜひ転居先に持って行ってください。 「病気や災いに巻き込まれることなく、健康で元気で過ごせるようにと神様や仏様へ祈りを捧げる」という場面で「無病息災を祈願する」と使います。

例文②無病息災で過ごす

「無病息災で過ごす」とは「病気やケガ、災難とは無縁に生活する」ことを意味します。 ・本厄の年は災難が多いと聞き不安でしたが、無病息災に過ごすことができてホッとしています。 ・年を取って不調な日が多くなるにつれて、無病息災で過ごすことがいかに幸せなことかと実感するようになりました。 「無病息災で過ごす」は、元気で健康でいることのありがたみを実感する場面などで用いられる言葉です。不安要素を抱えながらも、結果何事もなく過ごせた場合にも使うことがあります。

無病息災(むびょうそくさい)を願って七草粥を食すことがある

「七草粥」は、人日の節句(じんじつのせっく)と呼ばれる1月7日に食べる行事食です。これは正月行事ではなく、「上巳(じょうし・3月3日)」「端午(5月5日)」「七夕(しちせき・7月7日)」「重陽(ちょうよう・9月9日)」と並ぶ、五節句の一つです。 この「七草粥」はもともと「無病息災」を願って食べるものでした。そのため邪気を払うとされている、早春に芽吹く春の七草を入れて作ったお粥と言われています。

まとめ

今回は日常生活でも使われることが多い「無病息災」の意味や使い方、類語についても説明しました。 「無病息災」には「病気にならない」だけでなく、「ケガや災害に巻き込まれない」という意味もあります。人間が生きていく上で健康は欠かせません。これを機に日常会話の中でも「無病息災」を意識して使ってみてください。


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