証券会社、投資銀行に多額の負債

金融業界ではサブプライムローンに関連するビジネスが数多く存在していました。 住宅ローン各社はサブプライムローンを投資銀行に転売し、投資銀行は他の優良債権に混ぜてパッケージ(債務担保証券)を作ります。作られたパッケージには格付け会社が最高品質の保証を付けます。その上、保証会社が万が一のために破産保険も付けていました。 この安全そうに見えるパッケージを証券会社が購入して顧客に販売します。

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リーマン・ブラザーズが経営危機に

(画像:Unsplash

日本の銀行は主に個人を対象とする商業銀行ですが、米国の投資銀行は大企業を顧客に持ち、資金調達のアドバイスからコンサルタント業まで多岐にわたるサービスを展開します。 その中にあって、リーマンブラザーズはサブプライムローンの事業に傾斜していきます。リーマンショックは目の前に迫っていました。

公的資金の援助が受けられなかった

リーマンブラザーズが破綻する半年前の2008年3月米証券大手ベア・スターンズが経営危機に陥ります。 その時は、FRB(連邦準備理事会)が290億ドルの緊急融資をしたうえで、米大手銀行JPモルガン・チェースが救済に名乗りを上げました。 しかし、リーマンブラザーズがFRBによる公的資金の導入を拒んだので、どこの金融機関も救済に名乗りを上げることができませんでした。結果破綻に追い込まれます。

他の証券会社や投資銀行による買収も進まなかった

米国財務省とFRBは、リーマンブラザーズの破綻を避けるためにHSBCホールディングや韓国産業銀行など複数の金融機関にその救済を打診しています。 バンク・オブ・アメリカ、メリルリンチ、バークレイズの3社は、最後まで交渉の場についていましたが、リーマンブラザーズが抱える損失額が把握できない上に、政府が公的資金の導入を拒んだことで買収は成立しませんでした。 各社ともにリーマンブラザーズを助けるだけの余裕はありませんでした。