7年連続の赤字で人員削減も行なっていたヴァージン航空

2019年6月期のヴァージン航空の決算内容は、売上高が58億2,700万豪ドル(約3,960億円)、最終利益がマイナス3億1,500万豪ドル(約214億円)となっています。 赤字の背景には、利益率の高いビジネス領域への取り組みが遅れたこと、燃料コストの増大、豪ドルの通貨安、格安航空会社(LCC)との価格競争などがありました。2019年8月には従業員の7.5%にあたる750人をリストラするとの人員削減を発表しています。

2020年3月からは全日空と提携し日本就航予定も延期していた

こうした構造改革を進めることで、ヴァージン航空は2020年6月期の黒字転換を目指していました。 1月17日には全日本空輸(ANA)との提携を発表します。全日空はオーストラリア路線の強化をはかっており、ヴァージン航空との共同運航(コードシェア)やマイルの連携などが主な骨子でした。 また3月29日からは日本にも就航し、羽田―ブリスベン路線を1日1便で運行することが決まっていました。業績の立て直しを着々と進める中、コロナ問題が追い打ちをかけた格好です。

コロナショックで航空会社の倒産危機

コロナ問題の収束が見えない中、航空会社の破綻懸念は深刻さを増しています。 国際航空運送協会(IATA)は14日、世界の航空旅客収入が最大3,140億ドル(約33兆7,413億円)落ち込むとの見通しを発表しました。これは前年の数字に比べて半分以下という水準です。

ANAHDも業績の下方修正

日本の航空業界でも、破綻回避の動きは急速に広がっています。 ANAホールディングス(HD)は20日、1〜3月期の連結最終損益がマイナス594億円になったと発表しました。当初予想は75億円の黒字です。2003年に四半期決算の開示を始めて以来、最大の赤字幅を記録しました。 2020年3月期の業績予想も見直しを行い、営業利益は1400億円から600億円へ、経常利益も1370億円から580億円へと下方修正しています。グループ全体で半数にあたる2万人を一時帰休とする決定も行いました。 毎月の固定費が1,000億円とされる同社は現在、複数の金融機関に合計1兆3,000億円の融資枠設定を申請しています。「政府保証」も要請するとの異例の内容です。