インバウンドとは?意味や使い方・インバウンドの増加の背景など解説!

ビジネス用語

2019年4月2日

インバウンドという言葉を耳にすることが増えて来たと思いますが、この言葉の意味をしっかりと理解していますか?インバウンドの類義語や対義語なども合わせて解説いたします。また、インバウンドを用いた例文を紹介するのでインバウンドをいう言葉の意味を理解し使いこなしましょう。

インバウンドの意味は「海外からの旅行者」

観光業界で用いられるインバウンド(Inbound)とは「海外からの旅行者」を意味する言葉です。 インバウンドの増加は、需要増大を示します。今後オリンピックなどに向けて海外からの旅行者の大幅な増加が見込まれており、ここ数年大きな注目を集めているキーワードです。

インバウンドの類語と対義語

注目を集める「インバウンド」というワードには、もちろん類語と対義語が存在します。人の流れを示す「インバウンド」と並立する概念を学ぶことで、大きなビジネスチャンスとされるインバウンドに関する洞察を深める事ができます。 ここでは、インバウンドの類語と対義語を順に解説します。

インバウンドの類語は「訪日外国人観光客」

「インバウンド」の類語として多く用いられるのは、「訪日外国人観光客」です。「訪日外国人」と省略される場合や、「訪日外国人旅行者」と表される場合もあります。 また、「訪日外国人観光客」は、観光客を表していますが、「訪日旅行」、「訪日外国人旅行」など、旅行そのものを指す類語も存在します。 インバウンドは、日本を訪れる外国人を示す場合もあれば、日本を訪れる行為そのものを表す場合もあります。

インバウンドの対義語は「アウトバウンド」

「海外からの旅行」を指す「インバウンド」ですが、その対義語は「アウトバウンド (Outbound)」です。 基本的には外国へ出かける行為を指しています。日本におけるアウトバウンドは、海外旅行に行く日本人、または海外旅行そのものを表します。 現在日本におけるアウトバウンドはわずかながらも拡大しており、若者や家族旅行に牽引されて今後も伸びて行くと予想されています。

インバウンドの使い方と例文

それでは、観光業界などで使われる「インバウンド」の具体的な用法を確認してみましょう。意味や類語でご紹介したように、このワードは外国人観光客やその旅行行為自体を指します。 ここでは、「インバウンド」がニュース記事などの時事トピックにおいてどのように使われるか、例文を2つ、ご紹介します。

インバウンドを用いた例文①消費に関するインバウンド

ここでは、インバウンドと合わせて考えられることの多い消費に関する例文を参照してみます。 ・中国で施行された電子商取引に関する規制により、インバウンド消費が落ち込んだ。 こちらでは、「インバウンド消費」というフレーズで使われています。インバウンドの意味に則って考えれば、訪日外国人観光客による消費が落ち込んだ、という意味であることがわかります。 一般に訪日外国人観光客は国内の需要創出にも影響を与えるため、「インバウンド消費」という使い方はニュース記事などでもよく見かけます。

インバウンドを用いた例文②旅行を指すインバウンド

こちらでは、旅行行為そのものを指すとも考えられる例文を確認してみます。 ・春に向けて、フランスからのインバウンドが上昇することが予想される。 こちらの例文での「インバウンド」では、訪日フランス人が増加する、もしくはフランスからの訪日旅行が増加する、両方の意味で捉えることができます。 このように、「インバウンド」は、観光客を指す場合と観光旅行そのものを指す場合があります。ニュース記事でも両方の意味で使われているため、理解しておいてください。

インバウンドが多くなっている背景

さて、昨今注目を集めるインバウンドですが、今後も継続して見込まれている増加の背景には何があるのでしょうか。規制緩和や航空経路の障壁が低くなったなど、法的・社会的な原因が国外国内ともに挙げられます。 ここでは、インバウンド増加の主な原因をいくつかご紹介し、それぞれについて詳しく説明して行きます。

観光立国推進基本法

まず、平成19年1月より施行されている「観光立国推進基本法」が原因としてあげられます。 国土交通省によれば今後観光を日本の重要な政策の一つとし、その推進を行なっていくことが観光立国推進基本法では定められています。 魅力的な観光地を作ることや、観光産業の強化や観光に携わる人材育成の促進、また観光のための環境整備などの促進が盛り込まれておりインバウンド増加の一因となっています。

観光庁の設置

2008年に国土交通省内に官公庁が設置されたこともインバウンド増加を後押ししています。 先ほどご紹介した観光立国推進基本法に則り、観光地の整備や観光の振興を目的として設置されました。訪日外国人観光客を増やすため日本の伝統や文化を伝える宣伝などを海外に発信したり、観光客向けに情報発信などを行なっています。 このような対策が、インバウンド増加に繋がっていると考えられます。

観光客の母数の増加と日本文化への関心の高まり

加えて、観光客の母数の増加や、そもそも海外からの日本に対する関心が高まっていることも大きな原因です。 そもそも海外旅行に出かける人口が中国などで増加していることや、2020年に予定されているオリンピックやインターネットでの日本に関するコンテンツ増加などを通して日本の知名度が上昇し、以前から高まりつつあった日本・日本文化への人々の関心がさらに加速したという背景もあります。

中国人観光客等のvisaの規制緩和

外務省の資料を参照すると、ここ数年でビザ緩和が多く行われてきたことがわかります。2019年には中国・インド・香港・マカオなどの国に対して、観光ビザ等の緩和措置が取られています。それ以前にも2016年、2017年を通して多くの国に対しビザ緩和措置が行われています。 渡航に関して観光客に要求されるビザ要件が緩和されたことにより、観光のために訪日する障壁が下がったと言えるでしょう。

格安航空の増加

震災などで一度落ち込んだものの海外と日本をつなぐ格安航空も増加し続けており、これもインバウンド増加の背景となっています。 アジア圏を中心とした国々から日本へ就航する格安航空は増え続けています。特に関西国際空港へは多くの格安航空が海外と日本を繋いでおり、訪日外国人の経済的障壁を取り除いています。 渡航にかかる費用が安くなったことで、インバウンドが増加していると考えられます。

様々な業界でインバウンド対策が行われる

増え続けるインバウンドは大きな商機でもあり、あらゆる業界がインバウンド対策に迫られています。 身近なものでは無料Wi-Fiの整備などがあげられます。多くのお店や公共の場所で無料Wi-Fiが増えてきていることにお気付きの方も多いでしょう。その他にもキャッシュレス決済システム導入など盛んに行われています。 ここでは、観光業界と小売業界について、どのような対策が行われているのかを紹介します。

ホテルなどの観光業界

ホテルなどの観光業界では、多言語対応を中心とした対策が数多くされています。ホテル以外でも、例えば予約サイトを外国語に対応させるなど、外国人観光客でも予約できるような工夫がなされています。 また「指差しツール」などを導入し、多言語を話すスタッフがいなくてもコミュニケーションを取れる体制を整える事例も多くあります。 加えて、宿泊施設周辺のマップを多言語対応で提供するなども行われています。

薬局やアパレルなどの小売業界

インバウンド増加に伴い外国人観光客に対応するため、小売業界でも様々な対応がされています。 無料Wi-Fiの導入や、多くの決済方法への対応など基本的な対策から、日本らしいデザインの商品を積極的に仕入れるなど、対策は多岐に渡ります。 以前に「爆買い」とも称されるほどの規模で需要を創出するインバウンドへの対応は、関連業界において商機を逃さないための必須事項となっています。

インバウンドの効果と今後

少子高齢化などに伴い国内消費の積極性が減速していく中、インバウンドは経済的に大変重要な効果をもたらします。 訪日外国人観光客は、宿泊・飲食・交通を始め、多くの消費を行います。このことから、インバウンド増加による経済効果は観光業はじめ小売業やサービス業全般に波及することがわかっています。 オリンピックに向けて今後も増加しつづけるインバウンドの効果は、絶大であると言えるでしょう。

まとめ

今回は「インバウンド」の意味と例文・背景・対策についてご紹介しました。 この先「インバウンド」は増えていくことが予想されます。これは少子高齢化など課題のある日本にとって重要な現象であることは間違いありません。今回ご紹介したことをベースに、今後の動向を観察して見てください。


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