シーズとニーズはどちらが重要?シーズの意味やビジネスシーンでの使い方をご紹介!

ビジネス用語

2019年2月28日

「シーズ」という言葉を知っていますか?この言葉はビジネスの場面や研究機関においてよく使用される言葉です。「ニーズ」とよく混同されますが、使い方の違いをしっかりとおさえておきましょう。今回の記事ではシーズとニーズの違い、またそれに似た表現を紹介いたします。

シーズは「開発前の可能性ある技術やノウハウ」

シーズとは種のこと

シーズ(seed)とは既にある技術・ノウハウのことで、日本語に訳すと「種」という意味です。 新しいビジネスや研究の元になるものがシーズと言われ、開発前の新新商品・サービスを実現する可能性のある技術やノウハウのことを言います。 どんなに素晴らしい商品・サービスのアイデアを思いついても、それを可能にする技術的シーズがなければ実現することはできません。 新しい価値を生み出すシーズに着眼した発想ができるように、この言葉の意味をしっかり覚えましょう。

シーズの使い方と例文

例文

シーズという言葉はマーケティングや新商品の企画・開発に関わっていない方からすると耳慣れない言葉ですが、ビジネスシーンや新商品・サービスを開発する上で欠かせない研究開発の分野では頻繁に使われる言葉です。 ビジネスや研究開発などのシーンでどのように使われるか、例文を通してこの言葉の正しい使い方を見てみましょう。

ビジネスシーンでのシーズ

使用例

  • 部長から新規事業の企画案を考えて欲しいと指示があったので、自社独自の技術的シーズを見直すことから取り掛かることにした。

会社で新商品や経営企画に関する仕事をされる方の場合は新商品・サービスのアイデアを求められることがたくさんあります。シーズに新たに気づくことで他社商品との差別化を実現できます。

使用例

  • 成熟した市場は商品がコモディティ化しやすいため、自社が持つシーズを活かせる差別化された独自の商品を考えなければならい。

家電や生活必需品などのように市場が成熟して差別化が難しくなっている業界ではシーズに着目することで差別化された全く新しい商品を開発できる可能性があります。

研究機関でのシーズ

・現在様々な業界で技術シーズを共有するために、産官学の連携を強めるネットワークが構築されている。 シーズは自社のものだけでなく他社や専門的な研究機関のものを活用しても構いません。 既に存在するシーズを発見・共有しやすくするために、様々な業界で連携を強めるネットワークが構築されています。 ・米国の軍事目的で開発された情報通信技術は一般諸費者の情報検索ツールとして転用され、インターネット開発の技術的シーズとなった。 ある目的で開発された技術が全く別の目的に使われることもあります。上記の通りインターネットのもとはアメリカが軍事目的で開発した技術でしたが、一般使用にも転用され普及していきました。

シーズ志向になるコツ

コツ

次にシーズ志向で商品開発や研究を進める上でポイントになる点についてご紹介致します。 商品開発の場合既に市場に存在するニーズから企画を進めていく事が多いですが、既存の技術から商品開発を進めるというシーズ志向の考え方のコツをここでご紹介します。

市場調査をしない

シーズ志向では詳細に市場調査を行って消費者のニーズに忠実になりすぎると、アイデアに制限がかかってしまい、まだ世の中に存在しない魅力的なビジネスアイデアに気づく可能性が低くなってしまいます。 後ほど詳述致しますが、シーズ志向は既に存在する技術から「こんな商品が作れるのではないか?」と考えていきます。 したがってシーズ志向では市場調査をする必要が無く、むしろ既存の技術やノウハウから自由に新しいビジネスのアイデアを考えるうえで市場調査をしすぎてしまうと、新しい価値を生み出す機会を逃してしまいます。

時代の流れを読む

シーズ志向で新しいビジネスや商品を考えるも全く消費者に求められない商品・サービスを開発した場合、投下した研究開発費が無駄になってしまい利益を上げることはできません。 時代の流れを読み「こうしたニーズが生まれる」と将来の消費者の動向を想像するクセをつけることで、シーズ志向で新たなビジネスやより高度な技術開発が可能になります。 アイデアを練る段階では市場調査はせずに技術ベースで生み出しうる新しい商品・サービスを考え、そのアイデアを形にする際は利益につながるか、社会的に意義のある研究になるかを考えましょう。

シーズとニーズの違い

違い

シーズの類義語にニーズがありますが、2つの言葉は混同されやすいです。 違いを理解するために、「市場の有無」と「シーズとニーズに優劣はない」という2つの点からこれらの単語の違いを見てみましょう。

シーズとニーズの違いは「市場の有無」

まずシーズとニーズは「市場の有無」で区別できます。 既述の通りシーズ志向では「既存の技術やノウハウをどう活かすか」という発想でアイデアを生み出しますので、プロダクトアウトの考え方になります。 ただしそのアイデアから生まれる商品や研究成果は世の中の人が求めているものではない可能性があるので、ビジネスが成り立つ市場が存在しない可能性があります。 一方でニーズとは顧客自身が解決したいと考えている課題のことなので確実に市場は存在します。

シーズとニーズに優劣はない

ニーズとシーズはどちらも新しい商品・サービスを考える際の発想の原点になり、どちらが優れているというものではありません。 ニーズとシーズの違いは「市場の有無」と説明致しましたが、アイデアの源泉の違いとも言えます。 そのためニーズとシーズのどちらのほうが重要ということではなく、ニーズを見つけた上でそれが今の技術(シーズ)で可能なのか。また技術的には可能だが、そのビジネスや商品に対する市場のニーズが存在するのかと両方を考える必要があります。

シーズに似た表現

似ている

シーズ、ニーズに合わせてこれから説明する言葉が潜在ニーズ、ウォンツです。 4語の意味を区別して覚えられれば、新商品・サービスを考える時に足りていない視点をより鮮明に理解できるようになります。 思考の幅を広げることができるようになりますので、しっかり理解しましょう。

ウォンツ

ウォンツはニーズ以外の商品の特徴で、顧客があなたの商品を選ぶ理由になる付加的な要素のことです。 シーズに対して、ニーズとウォンツは解決したい問題やその商品を選ぶ理由のことで、両方共顧客の感情に関する言葉です。 ニーズはその商品やサービスを使うことで顧客が必ず解決したい問題のことですが、類似商品と比較された時に自社商品を選んでもらうためには「かっこいい」「可愛い」「多機能」「シンプル」「高級」「安い」「低カロリー」などニーズ以外に顧客が求めている要素にも応える必要があり、それを決定づけるのが顧客が抱えるウォンツです。

潜在ニーズ

混同しやすい類似表現には潜在ニーズもあります。 一般的にニーズといった場合は顕在ニーズのことで、既に顧客自身が「解決したい!」と気づいている問題のことを言いますが、潜在ニーズは顧客自身も気づいていない欲求や解決したい問題のことを言います。 顧客自身も気付いていないため、潜在ニーズを明確にするためには徹底的に顧客について調べたりヒアリングをし、顧客以上に顧客のことを理解する必要があります。 顕在ニーズよりも把握することが難しいですが、これを理解した上で新商品を作ったり営業の際に提案を行うと、顧客の満足度は高くなります。

まとめ

まとめ

ニーズとシーズは「市場の有無」によって区別される考え方であり、シーズ志向を身につけるためには市場調査をしすぎず、時代を読みながら自社の技術やノウハウをもとに自由に商品・サービスを考えるクセをつけるとよいです。 ニーズとシーズは思考の出発点が顧客ベースと自社のリソースベースで全く逆からのアプローチになりますので、シーズ思考も身につけることによってアイデアの幅を広げることができます。

シーズとは


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