東大ポポロ事件は大学の自治を争点とした事件。事件の概要や判決の詳細など解説します【わかりやすい】

経済

2019年10月15日

東大ポポロ事件は、「ポポロ劇団」に所属する東大生が私服警官に暴行を加えた事件です。当時、「大学の自治」「憲法における学問の自由」などが争点となり、一審・二審で無罪判決を受けた被告が最高裁では有罪になったことでも有名です。今回は東大ポポロ事件の全貌について解説します。

1分でわかる東大ポポロ事件

1分でわかる東大ポポロ事件

  • 東京大学の学生団体「ポポロ劇団」が「松川事件」をテーマにした演劇を上演
  • 会場内にいた私服警官3名を東大生が身柄拘束し、暴行を加える
  • 大学の自治が争点となり、最高裁まで争われた

「東大ポポロ事件」とは1952年2月20日に発生した、東大生による私服警官暴行事件のことです。捜査の過程で警察官が学生の思想調査を行っていたことが判明し、「大学の自治」を争点に最高裁まで争われました。 今回は「東大ポポロ事件」の概要と裁判の経緯、関連する事件などについて解説します。

東大ポポロ事件の概要をわかりやすく解説

1952年2月20日、東京大学本郷キャンパスにおいて「東大ポポロ事件」が発生しました。東京大学が公認していた「ポポロ劇団」という学生団体が、演劇発表会を行う中で発生した事件です。劇団に所属する東大生が、私服警官3名に暴行を加えました。 ここでは「東大ポポロ事件」の事件概要について、詳述します。

東大のポポロ劇団の発表会で事件は起きた

東京都本郷キャンパスにある法文経25番教室で、1952年2月20日にポポロ劇団による演劇発表会が行われました。演劇発表会を行うにあたり、ポポロ劇団は大学から正式な許可を受けています。 しかし演劇の上演中、劇団員である東大生が観客の中に本富士警察署の私服警官が3名いることに気づきます。それが「東大ポポロ事件」の発端となりました。

ポポロ劇団は松川事件を題材にした演劇を発表していた

その日ポポロ劇団は、松川事件をテーマとした「何時の日にか」という演劇を上演していました。 松川事件とは1949年8月17日に発生した列車往来妨害事件のことで、下山事件・三鷹事件と並んで国鉄三大ミステリーに名を連ねていた事件です。 線路が細工されたことで列車が脱線し、乗務員数名が死亡した事件でした。その後に容疑者は逮捕されたものの裁判では全員無罪判決が出て、未解決事件となっていたのです。

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ポポロ劇団の観客の中に警官が3名いた

松川事件をテーマとした「何時の日にか」の上演中、ポポロ劇団所属の東大生が観客の中に3名の私服警官がいることに気づきました。後に明らかになることですが、この3名は本富士警察署の私服警官だったのです。 東大生たちは演劇の上演中にも関わらず、その場で私服警官3名の身柄を拘束しました。

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