行雲流水(こううんりゅうすい)の意味や使い方や「雲煙過眼」との違いなど解説します!

ビジネス用語

2019年5月10日

「行雲流水」という四字熟語を聞いたことがない、という人は比較的多いようです。雲や水という自然を表す言葉が入った「行雲流水」という四字熟語は人間のある様子を表します。今回ビジキャリでは「行雲流水」の意味や使い方、英語表現や対義語などについて解説します。「行雲流水」の類語との違いについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

行雲流水の読み方は「こううんりゅうすい」

「行雲流水」は「こううんりゅうすい」と読みます。 「行」は音読みで「こう」「ぎょう」「あん」、訓読みで「い(く)」「ゆ(く)」「おこな(う)」です。「雲」は音読みでは「うん」、訓読みでは「くも」となります。「流」は音読みだと「りゅう」「る」、訓読みだと「なが(れる・す)」です。「水」は音読みでは「すい」、訓読みでは「みず」となります。

行雲流水(こううんりゅうすい)の意味「一つの物事に固執せず自由に行動する」

「行雲流水」には「空の雲や川を流れる水のように、一つの物事に執着せず自由に行動する」「自然の成り行きに任せる」という意味です。また、「気ままな旅」を表す意味で使われることもあります。

行雲流水(こううんりゅうすい)の使い方や例文

「行雲流水」は日常的に使われる四字熟語ではありませんが、さまざまな使い方あります。そのため覚えておくと便利です。 ここでは「行雲流水の如く(ごとく)」「行雲流水な人」「行雲流水な気持ち」の3つを取り上げ、例文も交えて使い方を紹介します。

例文①行雲流水の如く

「行雲流水」で最も多用される表現と言えば「行雲流水の如く」です。「自然の成り行きに任せるように」という意味で使われます。 ・私は残された人生を、行雲流水の如く生きていきたいと思っています。 ・行雲流水の如く成り行きに身を任せれば、自ずと答えは出ます。 この場合は「空を行く雲、川を流れる水のように」という比喩表現が強くなります。「成り行きに任せる」「ありのままに」を表したい時に使いましょう。

例文②行雲流水な人

「行雲流水な人」は誉め言葉として使われる表現です。「物事に執着しない自然体な人」という意味となります。 ・彼は行雲流水な人なので、素直な気持ちで何でも話すことができます。 ・どんな状況でも泰然とした、行雲流水な人である父を尊敬しています。 この場合「物事に執着せず、ありのままを受け入れる」「気持ちを平素に保つ」という意味で使われます。

例文③行雲流水な気持ち

「行雲流水な気持ち」は、戒めの言葉として使われることが多いです。「物事に執着せず、ありのままを受け入れようとする心」という意味を持ちます。 ・やることなすことうまくいかない状況だからこそ、行雲流水な気持ちで臨む必要があります。 ・行雲流水な気持ちを持ち続ける彼だからこそ、何事にも動揺せずにいられるのでしょう。 この表現は、あせりや物事への執着を捨てようという心意気を感じます。

行雲流水(こううんりゅうすい)の類語

「行雲流水」にはいくつかの類語があります。四字熟語では「雲煙過眼(うんえんかがん)」「虚心坦懐(きょしんたんかい)」「天衣無縫(てんいむほう)」、それ以外には「彷徨う(さまよう)」があげられます。 ここでは「雲煙過眼」と「彷徨う」を取り上げ、「行雲流水」と比較しながら説明します。

行雲流水と雲煙過眼の違い

「行雲流水」は「物事に深く執着せず、自然に任せて行動する」ことを意味します。「雲煙過眼(うんえんかがん)」は「雲や煙が目の前を過ぎていくように、物事に深く執着しない」ことを指します。 ・古希を迎えても祖父は、雲煙過眼とは言い難い生き方をしています。 ・修行僧であっても、雲煙過眼になるのは容易ではありません。 この表現は「行雲流水」と置き換えられます。

行雲流水と彷徨うの違い

「行雲流水」には「一定の形に留まることなく、自然に移り変わる」という意味もあります。一方の「彷徨う(さまよう)」には「あてもなく歩き回る」「目的が不明確で落ち着きがなく、一カ所に留まれない」という意味を持ちます。 ・人の意見に左右されてしまう人なので、彼女の心は彷徨ってしまうのです。 ・せっかく長期休暇がとれたのだから、予定を立てずに旅先を気ままに彷徨うのも楽しそうです。 2つめの「彷徨う」は、「行雲流水」が持つ「気ままな旅」を言い換えた使い方です。

行雲流水(こううんりゅうすい)の英語

「行雲流水」は直訳することができません。そのため「成り行きに任せる」を意味する「take their course」が用いられることが多いです。 ・Her strong point is doing everything on things take their course. (彼女の長所は行雲流水なことです。) 「take their course」以外にも「なすがまま」を意味する「let it be」や、「ありのまま」を指す「let it go」が使われることもあります。

行雲流水(こううんりゅうすい)の対義語は「無我夢中」

「物事に執着せず自然のままに行動する」ことを意味する「行雲流水」の対義語に、「無我夢中」があります。「無我夢中」は「我を忘れるほど、何かに心を奪われる」ことを意味します。 ・地震で山が崩れた時には無我夢中で逃げたものです。 ・無我夢中で描いた作品が入選して、感無量です。 「行雲流水」の対義語として、「雲も水も止まったような静かな様子」を意味する「定雲止水」があげられることもあります。しかし「執着する」ことを強調するなら「無我夢中」が適しています。

まとめ

日常生活でも活用できる「行雲流水」の意味や使い方について、例文も交えながら説明してきましたが理解できましたか。 「自然の成り行きに任せて行動する」という意味でとらえられがちですが、その根底には「物事に執着しない」という懐の深さがあります。「行雲流水」の正しい意味を理解して、人をほめる時などに使ってみてください。


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