1億6800万円の損害賠償の支払いを命じる判決

「電通事件」では、電通が2000年に遺族に1億6800万円の損害賠償の支払いを命じるという判決が下りました。もちろん損害賠償を請求していた遺族としては勝訴と言っていい結果ですが、その胸中は複雑であると想像できます。 1億6800万円という金額は確かに巨額ではありますが、人ひとり分の金額であるとは到底言えないものだと考えると微妙です。遺族としても、損害賠償が支払われるというだけではやり切れない思いがあったことでしょう。

労災認定がなされる

こういった残業を強要することや、明らかに仕事の量を増やして心身を追い詰めることなどを重大な問題として考えた結果、労災認定がなされました。 労災はケガをした時に使われるというイメージが強いものでしたが、このように過労にも適用されるということがはっきりされたため、さらに認定されやすくなり、助けになったという人が増えました。労災認定はこれからも積極的におこなわれていくと思われます。

新入社員である高橋まつりさんが過労自殺

2015年には、新入社員である高橋まつりさんが過労によって自殺しています。彼女の死は、残業の多さや過労という言葉に敏感になっていた世間に大きな影響を及ぼしました。 彼女が新入社員であったことや、電通という大企業であったこと、また、過去にも同じように過労で自殺者を出していたことなどから、大問題になりました。防ぎようがあったのではないか、会社の残業に関する体制はどうなっていたのか、など世間の追及は厳しいものとなりました。