被害者は24歳の電通社員

「電通事件」の被害者は24歳の男性社員です。男性社員は電通に入社して2年目でした。彼がまだ若く将来性があったことは明白ですが、残念なことに自殺に追い込まれてしまいました。 男性社員は日頃からパワハラを受けており、宴会の席では革靴に入れられた酒を飲むように強要されていたなどといった事実も明らかになっています。こういった許されざるパワハラの結果、大切な若い命が失われたと言えます。

長時間の残業などの過労が原因でうつ病を発症し自殺

男性社員は月に平均約147時間もの残業を強いられていました。これは明らかに違法であり、過労死ラインを優に超えています。この長時間残業などが原因で、男性社員はうつ病を発症してしまい、自殺へと追い込まれてしまいました。 本来ならば会社は社員に負担がかからないように残業時間を調整しなければならないところなのに、それどころか男性社員は体を壊すまで働かされていたということになります。心身ともに限界を迎えてしまっても、無理はないでしょう。

電通が安全配慮義務違反となる

この一連の流れを通じて、電通は遺族から安全配慮義務違反として訴えられることになります。これは過労に対する安全配慮義務を求めた最初の事例となり、ここから全ての企業や世間の過労に対する意識が変わっていくことになります。 電通は安全配慮義務違反となり、有り体に言えば反省を求められることになるのですが、ここで本当の意味での反省が行われ、組織改革が行われたかどうかは定かではありません。

遺族が電通に対して損害賠償請求

自殺した男性社員の遺族は、過労死が原因だったとして電通に対して損害賠償を請求する裁判を起こしました。電通によって男性社員が苦しめられ、自殺に追いやられたということを追及するための行動です。 この裁判がきっかけとなり、過労死で親族を亡くした遺族が企業に損害賠償を求める裁判が増加したという世間の動きも忘れてはいけません。「電通事件」はそれほど社会に大きな影響を与えた事件でした。