被害者は、公式に確認されているのは4934人

李承晩のおこなったスケープゴートによる犠牲者は、公式に確認されているだけでも4,934人に及びます。しかし、これは2007年の調査で遺骨が発掘された数で、犠牲者はこの何倍にもなるといわれています。 保導連盟に加盟していた人は確認されているだけで30万人といわれており、今後の調査によっては更に犠牲者は増えていく可能性もあります。 北朝鮮の侵攻から逃れるために政府が国民を見捨てて逃げ出すという、信じられないような事件だったことから、韓国政府は近年までこの事実を隠蔽していました。

保導連盟事件の背景

(画像:Unsplash

保導連盟事件の背景とは、朝鮮戦争後の北朝鮮による赤化を恐れていた韓国政府、特に李承晩大統領の疑心暗鬼によって起きたものでした。 李承晩という最悪の指導者によって起こされた大虐殺事件に迫ります。

共産主義者への弾圧

朝鮮戦争のさなか、韓国政府は左翼運動家による赤化工作を警戒していました。特に保導連盟は共産主義者を再教育すると言いながら、国民に共産主義を広める活動をしている団体ではないかと疑っていました。 そこで李承晩は、逃走前に保導連盟のリストに載っている国民を北朝鮮の工作員と決めつけ激しく弾圧しました。 この弾圧は保導連盟に留まらず、共産主義の政権樹立を図る南朝鮮労働党も虐殺の対象となりました。

朝鮮戦争

朝鮮戦争とは38度線を境に南北に分断され、共産主義体制と資本主義体制との対立によって勃発した朝鮮民族同士の主権争いでした。 北朝鮮は金日成の指揮のもと南の首都ソウルへと侵攻していきました。それを迎え撃つ国連軍は、マッカーサー元帥を国連総司令官に就任応戦しました。 一旦は仁川上陸作戦によって平壌を陥落した国連軍でしたが、共産主義国の支援を受けた北朝鮮が勢いをふきかえし、再びソウルを陥落させます。長い戦いの末1953年7月27日に南北は休戦協定に調印しました。