「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の正しい使い方

これ以上無いくらいに怒り心頭で、その人だけではなくその人の周囲にいる人間や身につけている服まで嫌いになる時に用います。 とにかく怒り心頭で、どうにも腸が煮えくり返っている際に用いる最上級の怒りを表す言葉ですので、使うタイミングには十分注意しましょう。 誤ってライトな怒りのときに使ってしまうと、必要以上に重く捉えられてしまいます。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の例文

・「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いっていうけどさ、その人の家族まで悪く言っちゃ駄目だよ」 ・「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとはこのことか、あいつの身につけてるブランドすら嫌いになったよ」 といったような使い方をします。 怒っている相手に対して使うのではなく、特定の誰かへ向けた怒りを、他者に話す際に用いることが多いです。 怒りのボルテージを正しく伝える際に便利な言葉ですね。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」になりがちな心理学的理由

(画像:Unsplash

かなり激しい怒りを抱くと、怒りが坊主ではなく袈裟にまで波及してしまうようです。 しかし、なぜそのようなことが起こるのでしょう。 その理由を心理学的に読み解いてみましょう。

「パブロフの犬」

有名な心理学実験にパブロフの犬と言うものがあります。 パブロフという心理学者が発見した学習理論のひとつで、主に古典的条件付けといわれている心理作用を指します。 パブロフは犬に餌をやる際、犬が唾液をだらだらと垂らしていることに気が付きました。 これは餌を食べたいという気持ちと、唾液反応が無意識で関連づいているために生じる現象です。 パブロフは餌を与える際に鈴を鳴らしながら与えるようにしてみました。 ある程度の期間、鈴を鳴らしながら餌を与え続けると、犬は鈴の音を聞くだけで唾液反応を見せるようになりました。 これは犬が餌ではなく鈴の音に反応して唾液を垂らすようになったといえますので、反応の対象が餌から鈴にすり替わったことが分かります。 人間も同様に、反応を向ける対象がすり替わってしまうことがよく起こります。 パブロフの犬状態にならないためにも、自分の怒りを自分でコントロールすることが大切です。