1分でわかるかんぽ生命とゆうちょ銀行の不正販売

かんぽ生命とゆうちょ銀行の不正販売の解説

  • ゆうちょ銀行の高齢者を狙った投資信託販売・理解度や認知があるかなどを確認せず
  • かんぽ生命の不正な保険販売・二重払いや無保険期間を放置するなどの事案が多発
  • かんぽ生命の不正を金融庁が調査・改めて明るみになった郵政民営化の問題点

かんぽ生命は顧客に対して契約した保険料を6ヶ月以上二重に支払わせていたという問題が発覚しました。この事件は高齢者を狙った悪質な不正行為で契約者の約2600万人のうち、不正契約させられていた件数は約9万3000件にのぼりました。 また、ゆうちょ銀行が販売する投資信託でも高齢者を狙った無理な販売が行われ、社内ルールを無視した不正行為が横行していました。 この記事では、郵便ブランドを使った保険・投信販売事件案件の背景に迫ります。

ゆうちょ銀行の投資信託の不正販売

(画像:Unsplash

ゆうちょ銀行では、70歳を超える高齢者に対して投資信託を販売するときの厳格なルールが定められています。 この案件では、社内ルールを順守していなかったケースが2018年だけで1万9591件見つかっており、金融商品を販売する場合の十分な説明をせずに顧客に販売していました。 特に投資信託を高齢者に販売するときには認知症など健康状態や理解度を確認すべきところを、この事案では確認しておらず直営店が1万7700件、郵便局が1891件で違反が見つかっています。 次の項から不正の原因や手口について詳述していきます。

原因は販売オペレーションのずさんな管理

かんぽ生命は社員に対しパワハラ紛いの指導でノルマを課していたといいます。今回発覚したように顧客を騙してでも件数を取ってくれば評価があがるのです。 つまり、直属の上司は販売先をチェックしていなかったのか、分かっていて見ぬふりをして自分の評価を上げようとした可能性もあります。 こうした不正に走った原因の1つには、商品力の無さがあげられます。民間保険会社なら新商品が次々発売されますが、かんぽ生命にはそうした新商品もないため、販売件数を伸ばすにはこうした方法を取らざるを得なかったという面もあります。

高齢者に対し健康状態の調査や理解度の確かめをせず投資信託を販売

ゆうちょ銀行では金融商品取引法に従い顧客が十分に金融商品を理解しているかを、また認知症など患っていないかを確認するよう、勧誘時に1回、契約時に1回と計2回確認を義務付けています。 しかし、この社内ルールが形骸化してしまい、顧客からの苦情で不正が発覚するというお粗末な管理体制を露呈させてしまいました。 これを受けて、全店を調査した結果直営店は2018年4月∼2019年2月、郵便局は2018年度の契約について調査し、直営店は233 店のうち9割、郵便局では213店がルールに違反して販売していることが分かりました。