薫陶(くんとう)の正しい意味は?「薫陶を授ける」の使い方についても解説!

ビジネス用語

2019年5月7日

薫陶(くんとう)という言葉は普段あまり耳にしない言葉です。今回のビジキャリの記事では薫陶(くんとう)の意味や「教育」「指導」との違いなどを紹介します。さらに薫陶(くんとう)の使い方や例文まで詳しく解説していきます。この記事を読めば薫陶(くんとう)に関する知識は充分でしょう。ぜひご一読ください!

薫陶(くんとう)の意味は「徳で他人を感化すること」

薫陶(くんとう)の意味は「徳で他人を感化すること」です。 「薫陶」は「くんとう」と読みます。「薫」は訓読みで「かお(る)」と読み「香をたきしめる」意味を持ちます。一方、「陶」は「やきもの・せともの」の意味ですから、「薫陶」で「香をたきしめ、焼き物を作るように他人を感化する」意味になります。 重要なポイントは「薫陶」が単なる知識を授けることだけでなく、人格面も含めた道徳的な影響を与えることを含んでいることです。

薫陶の類語は「教育・指導」

「薫陶」の意味を学んだところで、次は「薫陶」の類語を見てみましょう。 「薫陶」には多くに類語があります。「教育・指導」が代表的ですが、他にも「しつけ・啓発・教化・感化」などがあります。今回は「教育」と「指導」について「薫陶」との微妙な違いや使い分けを以下で見ていきます。

「薫陶」と「教育」の違い

「教育」はその字のとおり「教え育てること」を意味します。「薫陶」と似た部分もありますがそのニュアンスは微妙に違います。 「教育」は「知識や技術を身につけさせる」という意味合いが強く、「薫陶」が持つ「高い人格の人によって感化させる」というニュアンスはあまりありません。 「薫陶」には感化させる主体として人格の優れた人がいて、その人の影響を受けて人間性を高めるという「教育」にはあまりない意味を持っています。

「薫陶」と「指導」の違い

「指導」は「ある方向に向かって導くこと」の意味があります。「薫陶」とは「仰ぎ見る人」が強調されているかどうか、主体性が何処にあるかが違います。 「薫陶」の場合は必ず「仰ぎ見る人・感化を受ける人」がいて、その影響力の大きさに特徴がありますが、「指導」にはそれほど「指導者」にスポットはあたっていません。 「指導」の重要なポイントは自主性です。いわゆる「気づき」ということですが、自分自ら本質に気づき、方法論を見いだしていくように導くことが「指導」です。

薫陶の使い方と例文

ここまでで「薫陶」の基本的なことを見てきました。「教育」や「指導」との使い分けは大丈夫でしょうか。微妙なニュアンスの違いに気を付けましょう。 ここからは応用編です。「薫陶」の具体的な使い方を三つの例文で見ていきますので、様々な場面での応用を念頭に置きつつ理解を進めてください。

例文①薫陶を受ける

最初は「薫陶を受ける」を使った表現です。「薫陶」を使った表現の中で最もポピュラーなものの一つです。 ・今の社長は創業者である先代社長の「薫陶を受けて」経営者としてのスキルを磨いてきたのだと思う。 「薫陶を受ける」とは「優れた人の影響を受けて人格面を含めて成長していくこと」で、例文では優れた先代社長の影響を受けて立派になった現社長の姿が描写されています。このように「薫陶を受けて」という表現は、必ず影響を与える優れた人を念頭に置いた表現になります。

例文②薫陶の賜物

次の表現は「薫陶の賜物」です。「薫陶の賜」とも書きます。 ・今日私があるのはA先生の「薫陶の賜物」と言って構わないでしょう。 「賜物」とは「目上の人から祝福として与えられたもの」「あることの結果として現れた良いこと・もの」の意味です。「薫陶の賜物」ではどちらの意味で捉えても構いません。例文では優れたA先生に感化されて成功を収めることができた自分がいて、A先生に心から感謝しています。

例文③薫陶を授ける

最後は「薫陶を授ける」です。こちらはこれまでとは立場が逆転し、「薫陶」を与える側に立った表現になります。 ・この度君は東京本社に戻ることになったが、今後はA常務が君に「薫陶を授ける」ことになるだろう。 「薫陶を授ける」人が直接自分から「薫陶を授ける」とは一般的に言いません。例文のように第三者が「薫陶を授ける」人の立場になって客観的に表現する場合が多く見られます。「薫陶を受ける」人が受動的に「薫陶を授けられた」という表現をすることはあります。

まとめ

今回は「薫陶」という言葉を解説しました。現在社会においては、ともすれば忘れ去られそうな大事な言葉ですね。自分も「薫陶を受ける」だけなく「薫陶を授ける」ような人間を目指したいものです。 今回「薫陶」という言葉を学んだことを切っ掛けに、「指導」の真の意味や「人間性を磨く」ということなどにも思いを致したいものです。


関連記事