外国人を狙ったテロであると判明

武装組織は外国からの政府支援は内政干渉であり、敵対行為であるとみなしています。 このためアフガニスタン周辺国でも「日本人を狙ったテロや殺害事件」が頻発しています。2008年にはNGO関係者が武装組織に誘拐・殺害される事件も発生しています。 中村哲医師は「NGOペシャワール会」を率いて活動しており、灌漑(かんがい)事業や井戸の建設などを行っていたことから、敵対勢力のリーダーとして狙われた可能性があるとみられています。

タリバンは関与を否定、イスラム国による犯行か?

これまでのところ犯行声明は出ていませんが、武装組織タリバンはいち早く「事件への関与を否定」し、中村哲医師のNGOとは良好な関係を保ってきたことを強調しました。 タリバンは米国との和平交渉を再開したばかりということもあり、外国人を狙ったテロを起こすとは考えにくいとみられています。 イスラム国の分派である「ホラサーン州」は米国特殊部隊との戦闘を続けており、最も関与の可能性が高いと見られています。

アフガニスタンでは中村哲医師以外にも多くの人々が犠牲に

中村哲医師の銃撃事件では運転手や警備員合わせて5人が銃撃によって死亡しています。アフガニスタンでは中村哲医師のような個人を狙ったテロ事件以外にも無差別の自爆テロが頻発しています。 今年8月17日には首都カブールの結婚式場で「自爆テロ」が発生し63人が死亡しました。この事件では武装組織イスラム国が犯行声明を出しています。 また、2017年6月には「爆弾テロ」によって90人が死亡、400人以上が負傷する事件が発生しています。このテロについてタリバンは関与を否定しており、イスラム国による犯行説が有力です。

世界各国で中村哲医師の追悼が行われた

中村哲医師の訃報を受け、アフガニスタンの首都カブールの日本大使館そばの広場では市民らが集まり彼の死を悼みました。 また、中村哲医師の母校である福岡高校では弔意を表する半旗が掲げられ、全校生徒が黙祷を捧げました。中村哲医師は生前に自身の活動について母校で講演を行っていました。 アフガニスタン出身で「NPO法人カレーズの会」のレシャード・カレッド医師も、中村哲医師の功績を称えるとともに死を惜しみました。