貸与(たいよ)の意味や使い方・貸出や貸付との違いを解説!

ビジネス用語

2019年4月13日

「貸与」という言葉は知っているようで、案外正確な意味が知られていない言葉です。しかし「貸与」はビジネスシーンでも多く登場するため、意味をしっかりと理解しておかなくてはなりません。今回ビジキャリでは「貸与」の意味や読み方、対義語や類語などについて解説します。英語表現や具体的な例文を使った使い方もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

貸与とは

「貸与」という言葉はビジネス文書では目にするものの、会話の中で使われることが少ないので正しい読み方や意味を知らない人が案外います。間違った覚え方をしているとビジネスシーンで恥をかく事態に陥る可能性があります。 ここでは貸与の意味や使い方、類義語などについて説明します。

貸与の読み方は「たいよ」

「貸与」の読み方は、「たいよ」です。 日常会話では「貸す」と書いて「かす」と読む言葉を使うことが多いので、音読みの「たい」はなじみが薄いかもしれません。「賃貸」を「ちんたい」と読むことを思い出すとわかりやすいです。 社会人だと「貸与」を目にする機会が増え、「貸与」を知らないと契約書を読む際に間違えるリスクがあります。これを機に正しい読み方を覚えておきましょう。

貸与の意味は「金銭や物を貸し与えること」

「貸与」の意味は「金銭や物を貸し与えること」です。そこには与えられる側が申し出るのではなく、貸与する側に指示された行動により必要な金銭あるいは物を貸し与えるというスキームがあります。 つまり貸与が行われるのは受け取る側が拒否しにくい、あるいは受けることが前提であることが多いです。また金銭や物はあくまで一時的に貸し与えるものなので、いずれは返却しなければなりません。

貸与の対義語・英語

耳慣れない「貸与」という言葉の対義語は、頻繁に使われています。貸す側と借り受ける側の立場を考えながら貸与を使うシチュエーションを想像すると、わかりやすくなります。 ここでは「貸与」の反対語についてと、英語での言い方と例文を説明します。

貸与の対義語は「借用」

「貸与」の対義語は「借用」で「しゃくよう」と読みます。 貸与と借用の一番の違いは、当事者間の立場が逆転していることです。借用は金銭や物を借りたい人がその旨を申し出て、相手が了承することで初めて借りて使用することが可能になります。 貸与は貸し与える側に主導権がありますが、借用は借りる側が依頼し断られるケースもあると覚えておきましょう。

貸与の英語は「loan」「lend」

「貸与」を英訳すると「loan」または「lend」となります。 ・Study support money is loaned to a fatherless family. (母子家庭への就学支援金の貸与を行っています。) ・You lend a cellular phone for work to a staff at my company. (私の会社では仕事用の携帯電話を、社員に貸与してくれます。) 同じ「貸与」という意味でも「loan」はフォーマルな場で使われることが多いです。一方の「lend」は少しカジュアルなシーンで使われます。本やDVDを職場や学校で無料で借りる際にはこの表現が良いでしょう。

貸与の類語とその違い

「貸与」には意味を同じくする類語がいくつかあります。「貸出」「貸付」「融通」などです。 しかし類語によって使われるシチュエーションには違いがあります。特にビジネスシーンでは正しく使い分けることが大事です。 ここでは「貸与」の類語について説明します。

貸与と貸出の違い

「貸与」の類語の筆頭は「貸出」です。「貸出」は「金銭や物を他者に貸して外部への持ち出しを許可すること」を意味します。 その違いは「貸出」はもともと他者に対し貸して外部へ持ち出すことを前提にしていることです。そのため貸出する側は貸す相手に対し、無償あるいは安価に金銭や物の利用許可を与えることを意味します。ただしそこには期間が設定されるので、返還義務が厳しくなります。

貸与と貸付の違い

「貸与」の類語に「貸付」があります。「たいふ」あるいは「かしつけ」と読みます。「貸付」の意味は「金銭や土地・建物・権利などを他者に貸すこと」です。 「貸付」は貸す側と借りる側の間で、あらかじめ明確な条件を決めることです。具体的には期間や担保・金額・利率などで書面の取り交わしをするのが一般的です。期日や条件が不明瞭な「貸与」とは使われ方が異なります。

貸与と融通の違い

「貸与」の類語に「融通」があります。「融通」にはいくつか意味がありますが、中でも「必要な金銭や物を都合する・やりくりする」という意味が「貸与」と共通しています。 その際に使われる「融通」には「一時的に金銭や物を与える」「貸した金銭や物は返ってくることが前提」という意味があります。 そのため「資金を融通する」という意味で、「資金を貸与する」と表現することがあります。

貸与の使い方と例文

契約書面に登場することが多い「貸与」は、ビジネスシーンによっていろいろな使われ方をします。そのため貸与が使われるシチュエーションを覚えておくと便利です。 ここでは「貸与」の使い方と例文を、シチュエーション別に紹介します。

例文①奨学金などの貸与

「貸与」という言葉をよく見るのは奨学金関係の書類です。日本学生支援機構の奨学金制度は「貸与型」と「給付型」に分けて運用しています。 ・日本学生支援機構の貸与型奨学金には「第一種(無利息)」と「第二種(利息あり)」の2種類があります。 ・入学時特別増額として貸与する奨学金も用意されています。 この場合の「貸与」は「返済義務を負う」という意味で使われます。つまり貸与型の奨学金は返済義務を負いますので、借り入れの際には注意が必要だということです。

例文②貸与権

「貸与」という言葉は、著作権に絡む契約書類でもよく使われます。その場合は「貸与権」という言葉になることが多いです。 ・この映画の貸与権は、弊社が委託を受けています。 ・図書館での資料貸出しによる著作者への補償は、公共貸与権により守られています。 「貸与権」は音楽や映像の著作者が、公衆に複製物を貸与する権利を指します。そのためレコードやCD・ビデオ・DVD・楽譜などが主な対象です。著作権以外の契約書には使わない表現と覚えておきましょう。

例文③貸与契約書

「貸与契約書」とは、貸付人と借受人の間で取り交わす契約書を指します。機材など物品を貸与する際に使われれる言葉で、「賃貸借契約書」と呼ばれることも多いです。 ・貸主〇〇〇(以下「甲」という)と借主△△△(以下「乙」という)とは、以下の通り貸与契約書を締結する。 ・ボランティアに必要な機材を貸し出す前に、貸与契約書を取り交わす必要があります。 「貸与契約書」を取り交わす際には賃貸借の期間や契約条件が記載されるのが一般的です。そのため賃貸不動産の書類で多用されています。

例文④無償貸与

無償貸与とは、タダで貸し与えているという意味です。 ・当社では社員に制服を無償貸与します。 ・この賃貸物件に設置されているエアコンは無償貸与品となります。 不動産の賃貸契約書の中には「設備品」だけでなく「無償貸与品」と記載があるケースが多いです。賃貸物件における設備品は貸出し条件に含まれるので破損した場合の修理義務は家主が負います。しかし無償貸与の場合は破損しても家主に修理を依頼することはできません。

まとめ

文書で見かけるものの会話で使うことは少ない「貸与」について、理解できましたか。 「貸与」には「貸出」や「貸付」などの類語がありますが、厳密にいうと意味や使い方が異なります。貸与はビジネス文書に使う機会が多い言葉ですので、意味を理解して正しく使ってください。


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