音楽教室での演奏に対する著作権料の徴収について争われた裁判

裁判の大きな争点は3つ。 音楽教室の演奏が「公衆に向けたものかどうか」「聞かせる目的だったかどうか」、そして「音楽著作物の利用主体は誰だったか」です。 著作権法22条や演奏権に関する双方の解釈の違いから、「JASRACの音楽著作物の使用料徴収は適切なのか」「著作権料は本当にあるのか」を争っていました。

東京地裁がヤマハ音楽振興会の請求を棄却

東京地裁は2月28日、ヤマハ音楽振興会ら音楽教育を守る会(音楽教室側)の請求を棄却しました。 地裁の判決は、「音楽教室は継続的かつ組織的に、多数の生徒へレッスンを行っている。そして誰でも受講できると考えると『公衆』に当たる」との判断です。 技術力向上のための演奏も「聞かせる目的の演奏に該当する」とし、JASRACに著作権料の請求権はあると結論付けました。

音楽教室側は控訴

「音楽教室訴訟原告団246名」は3月5日、知的財産高等裁判所に正式に控訴したと発表。(3月4日付) 音楽教育を守る会会長のヤマハ音楽振興会常務理事大池真人氏は、

「結論ありきの判断」「社会人一般の感覚から乖離している」

と反発しました。 JASRAC側は

「2年に渡る審理の判断で適切と考えている。控訴は残念」「著作権料率の部分で議論を重ねる」

としています。