実際に行われた実験の過程

新聞広告などから21人が集められ、それぞれ看守役と囚人役に分けられました。 看守役は初めは命令を下すことに戸惑いながらも、次第にそのことに慣れ、徐々に威圧的な態度をとるようになります。そのことに反感を持ち始めた囚人役たちに、さらに重い罰則を与え、お互いの関係はこじれていきます。 看守役は囚人役に罰を与えることに快感を感じたり、囚人役を家畜のように考え、躾をしなければと考えたりするようになっていきました。

準備段階

新聞広告などで被験者を募集し、普通の大学生などから21人を選出しました。そして、11人を看守に10人を受刑者グループに分け、それぞれの役割を演じさせる実験であることを伝えました。 よりリアリティを追求するため、囚人役の人たちは、パトカー(に模した車)で連行され、指紋を採取し、看守役の前で服をぬがせ、シラミ駆除剤を頭から散布しました。 着用させたのは胸と背中に囚人番号が記された薄い布囚人服のみで、下着の着用も禁止されました。

実験開始

囚人役に屈辱感や無力感を与えるための処置がされた一方で、看守役には、軍服や警棒、表情を悟らせないためのサングラスなどを支給して権威や支配者といったものを強く意識させました。 最初は、命令を出すことに戸惑いを感じていた看守役も次第にその役割に慣れていきます。誰に指図されることはなくとも、厳しいルールを設けたり、囚人たちに罰を与えたりと権威を振りかざすようになりました。 看守役の威圧的な態度に囚人役は徐々に不満を募らせていきます。

途中経過

次第に、看守役は実験者からの指示なしで、おのずと囚人役に罰則を与えるようになりました。そして反抗的な態度を取る囚人にはさらに厳しい罰を受けさせるようになったのです。 しばらくすると精神に異常をきたした囚人役一人が離脱しました。さらに、ストレス過多となったもう一人の囚人役を、看守役は倉庫に移動させて虐待し、さらに精神的に追い詰めます。のちにその囚人役も離脱することになります。 実験の中止を求めた囚人役に対しては「仮釈放の審査」を受けさせ、実験はそのまま続けられました。