2019年に6.8兆円で買収したシャイアー

武田薬品は2019年1月に6.8兆円でシャイアーを買収するという大型のM&Aを行っています。 武田薬品は近年では有望な新薬の開発に苦しんでいたことから、患者数が少ない者の利益率の高い希少疾患の治療薬に強みをもつシャイアーの買収によって収益性の向上を狙っていました。 しかし、その結果として武田薬品の有利子負債は2019年12月末時点で5兆円に増加し、また負債比率は2018年度の103%から2019年度には160%にまで悪化するなど、財務健全性の悪化に悩まされることにもなっていました。

買収時から大衆薬事業の売却の噂が後を絶えず

こうしたシャイアー買収による財務健全性の悪化によって、買収時から大衆薬事業の売却の噂は存在していました。 武田薬品は2019年度の決算発表でも掲げているように、オンコロジー・消化器系疾患・希少疾患・ニューロサイエンスなどの領域に絞り込むことを表明する一方で、ノン・コア資産の売却によるキャッシュの創出についても言及していました。 そのため、ノン・コア事業にあたる大衆薬事業の売却によって財務健全性を向上させるのではないかという憶測が飛び交っていました。

大正製薬などとの争奪戦を制したブラックストーン

ブラックストーンが武田コンシューマーヘルスケアを巡って大正製薬などとの争奪戦を制し、2420億円での買収する運びになりました。 昨年に購入したあゆみ製薬とのシナジーを生み出して、2420億円もの投資を回収できるのか、また今後も大衆薬企業への投資を加速させ、日本の大衆医薬品ビジネスの支配力を高めるのか。 武田薬品のみならず、ブラックストーンの行動にも注目が集まります。