列車の一部は大破して死者161名・負傷者120名を出した

「鶴見事故」では90km/h前後の旅客列車が脱線した貨物列車に時間をおかずに衝突してしまったことが被害を大きくしました。 衝突によって下り車線に弾き出された上り旅客列車の先頭車両が下りの旅客列車の側面に衝突しました。 そのため下り列車の中には原形を留めないほどに粉砕された車両もあり、死者161名・負傷者120名にのぼる大惨事となったのです。

鶴見事故の原因

(画像:Unsplash

事故発生を受け国鉄は鶴見事故技術調査委員会を設けて調査に乗り出しました。そして廃線を利用して実際に列車を脱線させるという検証事件も行っています。 ここでは「鶴見事故」の原因について、詳述します。

脱線の原因は様々あった

「鶴見事故」発生を受けて国鉄ではすぐに調査を開始しました。その結果ワラ1形と呼ばれる貨車がカーブから直線になるところでレールに乗り上げていたことがわかったのです。 しかし脱線した列車車両の車輪や脱線した場所のレールを調べても異常は見つかりませんでした。その後2回にわたって配線を利用した走行試験を行いましたが、脱線の理由は判明しなかったのです。 そのため「鶴見事故」の要因は車両の問題や積載量・線路状況・過疎現速度などが積み重なった競合脱線であると発表されました。

三河島事故の原因と通づる

「鶴見事故」が起こった前年である1962年には「三河島事故」が発生しています。 この原因は貨物列車が停止信号に気づくのが遅れたことで脱線し、下り本線に飛び出した貨物列車の車両に旅客列車が衝突したことでした。三河島事故でも旅客列車が巻き込まれたことから多くの犠牲者が出ました。 前年に類似した原因で事故が起きているにもかかわらず鶴見事件が防ぐことができなかったことに関しては、国鉄側の対応に疑問が残ります。