苫米地事件の判決

苫米地事件では衆議院の解散は高度な政治性を有する行為にあたるため、司法の審査対象となるのかという統治行為論が最大の争点となりました。苫米地義三氏は最高裁判所に上告しましたが、裁判所はどのような判決をくだしたのでしょうか。

最高裁判所は統治行為論を採用して、上告を棄却

東京高等裁判所は衆議院議員資格並びに歳費請求について、上告を棄却し裁判所の審査権限の外にあるとの判決を行いました。 これにより統治行為論が認められたことになりました。第一審、第二審、そして最高裁を経て上告の訴えが棄却されました。

砂川事件が判例とみられる

自衛隊の合憲性と安保条約の司法審査が争点になった最高裁判所の判例に砂川事件があります。昭和32年(1957年)に現在の立川市で米軍基地拡張に反対する住民が基地内に立ち入ったことに対して裁判が行われました。 裁判では自衛隊の合憲性と安保条約の司法審査の可否が争われました。最高裁は安保条約のような高度な政治性を有するものは司法審査になじまないとして法的判断をさけました。

苫米地事件の判決

苫米地事件では一審、二審で意見が分かれたものの、最高裁では統治行為論を採用し司法審査の対象外であると結論づけました。衆議院の解散については司法の審査は及ばず、国民の政治判断に委ねられるとしたのです。 国会議員に対する違法性の疑義や逮捕も報道されていますが、司法と立法府の関係に改めて注目が集まっています。