2期連続の赤字

ラオックスは2018年12月期の連結決算で、最終赤字10億円を計上しており、売上高は1179億円と前期を上回ったものの、経常損益は12億円の赤字、営業損益も8億51百万円と前期を下回る結果に終わっています。 2019年12月期も業績は回復せず、売上は1295億20百万円と前期比9.8%、営業利益はマイナス31億03百万円と苦戦しました。 主力のインバウンド事業では、ラグビーワールドカップの開催によって欧州顧客の増加が見られたものの、日韓関係の悪化や中国人観光客の購入マインドの変化により、客単価が下がったことが影響しました。

希望退職者への退職金などは特別損失に計上

ラオックスの発表によると、希望退職者への退職金などは特別損失に計上する予定ですが、現時点では応募者数が確定していないこともあり、2020年12月の連結決算については応募数がまとまり次第発表するとしています。 同社はグループ最大の子会社であるシャディの構造改革によって、物流拠点の統廃合や組織改変、コスト削減に取り組んできましたが、利益向上に結び付くことが難しいと判断し、今回の希望退職者募集に踏み切った模様です。 これは主軸事業の不振によって、抜本的な組織改革が急務との判断からと見られています。

役員報酬も減額へ

今期の業績不振を受けてラオックスの役員会は、役員報酬を減額すると発表しました。減額の内容は、2020年3月の代表取締役社長執行役員の役員月報酬の100%の減額、及び取締執行役員の役員月報酬を100%減額するとしています。 同社は1月31日付けで組織変更を発表しており、グループ営業推進本部を新たに設置し、グループ全体のシナジーを最大化する営業を推進していく考えです。 これによって営業現場の問題点をより迅速に把握、解決し、営業目標の達成をサポート(進捗管理、アドバイス)をしていくとしています。

業績回復への一手に効果は?

今回の希望退職者募集については、新型コロナウイルスの感染拡大により中国人観光客の減少が加速したことによる、業績不振が要因にあるとしています。 ラオックスでは今まで中国人、韓国人に依存した集客を進めてきましたが、こうした主要顧客の訪日旅行客が減少したことで、そのビジネスモデルを転換する必要に迫られているといえます。 人員、組織の見直しによる経営資源の集約が、新たな事業体制の構築に繋がるか、その効果が問われる来期となりそうです。