実の父親による性的暴行事件で世間の注目も高く

2019年に行われた父親の性的虐待裁判は、無罪判決も含めて世間に大きく注目されました。実の親による子どもの性的虐待は発覚が遅れがちで、深刻な問題になるケースが少なくありません。あまり知られていない、子どもへの性的虐待の実態はどうなっているのでしょうか。

子どもに対する性的虐待の深刻さ

NPO法人シェルターネットの調査によると、子どもに性的虐待を加えるのは実の父親であることが大半のようです。 家庭や家族とは、本来子どもにとってもっとも安全な場所です。しかし父親が加害者となることで、子どもには逃げ場がなくなってしまい、肉体的にも精神的にも追い詰められることになります。 被害が外部に伝わらないことから、子どもが自傷や自殺に走るなど深刻な状況にも陥りやすくなっています。

声を上げることができない子ども

今回逆転有罪となった父親の性的虐待ようなケースでは、子どもの側から被害を訴えることが困難です。幼少期から虐待が繰り返された場合、子どもは加害者である親の精神的支配下に置かれるため、反抗できなくなるのです。 また被害者の子どもが小学生以下の場合は、自分に何が起こっているのかをそもそも理解できません。こういった理由から、子どもが自発的に訴えることが難しくなっています。

精神的ダメージが将来に及ぶケースも

性的虐待が子どもに与えるダメージは計り知れません。肉体的影響から発育が遅れることもありますが、より深刻なのは精神的影響です。 性的虐待被害を受けた子どもが無事に成長したとしても、目に見えない心的外傷(トラウマ)が残って、記憶障害や解離性同一性障害を発症してしまうケースも考えられます。こういった精神的ダメージを癒やすには、気の遠くなるほど長い時間が必要となります。