電波ジャックの意図が汲み取れない

マックスベッドルーム事件の一番の謎は、目的が完全に不明な点です。通常の電波ジャックであれば、愉快犯にしろ政治犯にしろ、なんらかのメッセージを読み取ることができます。 しかしこの事件ではその意図が見えません。マックス・ベッドルームの格好をした謎の男は、1度目の電波ジャックで踊るように体を動かし、2度目の電波ジャックでは意味不明な言動を見せただけです。 テレビ史上最大最長の電波ジャックにもかかわらず、何がしたかったのかわからないのが奇妙な謎となっています。

なぜマックスヘッドルームなのか

事件名の由来となった、マックス・ヘッドルームの仮装も謎の1つです。謎の男がこのような奇抜な姿をしていなければ、事件の注目度はもっと低かったかもしれません。 マックス・ヘッドルームのテレビドラマは、事件の発生した1987年から放映が始まり、劇中では違法テレビ局でショーを行う様子が描かれました。 事件は未解決なので本当の理由は謎ですが、電波ジャックを違法テレビ局の放送に見立てた可能性があります。意図不明なCMなどのパロディと同じく、仮装自体もパロディの1つだったというわけです。

マックスヘッドルーム事件の捜査と諸説

マックスベッドルーム事件は、アメリカの放送電波規制に違反しています。連邦通信委員会(FCC)と連邦捜査局(FBI)が捜査を担当しますが、結局犯人が捕まることはありませんでした。今も真犯人は不明なままですが、犯人像についてはいくつか仮説が立てられています。

局内の人間による犯行の説

連邦通信委員会と連邦捜査局は捜査によって、犯人の中に高度な専門知識を持つ者がいると判断しました。そこで犯人として考えられるのが、被害にあったテレビ局内部の人間です。捜査当局も当然その線を入念に調べたはずですが、逮捕者は出ませんでした。 シカゴのテレビ放送に詳しいクラシック・シカゴテレビ・ミュージアムのリッククライン氏は後に、独自見解としてテレビ関係者が犯人だと語っています。 リッククライン氏は当時の捜査で犯人が見つからなかったのは、犯人がテレビ局での仕事を失うことを恐れて、事件後も慎重に行動したためだろうと考えています。