【徹底解説】「ハロー効果」の意味や由来、防ぐポイントをご紹介!

ビジネス用語

2019年3月27日

「ハロー効果」の意味をご存知でしょうか?ある物事で良い・悪い印象を受けると、他の特徴もそれにつられて実際以上に高く・低く評価してしまう心理現象です。今回の記事ではこのハロー効果の起きやすい事象やハロー効果を防ぐポイントなどを紹介します!ぜひご一読ください!

ハロー効果とは

定義

「ハロー効果」にかかると目の前の状況や人を正確に判断できなくなってしまいますが、ビジネスシーンでも人事考課・採用面接・経営判断などあらゆるところでこの効果が起きる可能性があります。 まずはここで「ハロー効果」という言葉の正しい意味からどんな現象を言うのかを確認してきましょう。

ハロー効果の意味は「ある物事に良い/悪い印象を受けると,他の特徴も実際より高く/低く評価すること」

「ハロー効果」とは「ある物事で良い・悪い印象を受けると、他の特徴もそれにつられて実際以上に高く・低く評価してしまう心理現象」です。 例えば第一印象が良ければ悪い事をしても「あの人がそんな事するはずがない」と思われ、印象が悪い人が良いことをしても「本当にそんな事するかな?」と疑われます。 つまり「ハロー効果」に陥ると人や物事を過大評価・過小評価することにつながってしまいます。

ハロー効果の由来はエドワード・ソーンダイクの論文

ハロー効果とは1920年にエドワード・ソーンダイクが発表した論文で初めて使われた言葉です。 ハロー効果のハローは英語で挨拶する時の「hallo」ではなく、イエス・キリストの肖像画などに書かれる「後光、光輪(halo)」のことを指します。そのため別名「後光効果」「光背効果」とも言います。 つまり実際のある人の行動が「後光(=その人の印象)」によって影響を受けてしまい、本当は良い事・悪い事が過大評価・過小評価されてしまうようになるのです。

ハロー効果は社会心理学の用語

ハロー効果は本来社会心理学で使われる用語です。 社会心理学には「認知バイアス」というものがあります。これは「人が何かを判断する時に個人の常識や周囲の状況にその判断が依存してしまうこと」でハロー効果もその一種と考えることが出来ます。 これはハロー効果によってある人の良い面・悪い面が強く意識されるようになると、直感・先入観・思い込みによって物事を判断するようになるということです。

ポジティブとネガティブのハロー効果

ハロー効果

ハロー効果はいつでも誰にでも発生しうる心理現象で、意識していなければ正しい判断を鈍らせる原因になります。 この章では物事を過大評価してしまっている状況と、過小評価してしまっている状況についてそれぞれの例を交えながらその意味についてご紹介します。 自分が知らず知らずのうちにハロー効果の影響を受けていないか考えながら読んでみてください。

ポジティブハロー効果

「ある特徴が特に好印象である場合に他の印象もつられて高く評価されること」を「ポジティブハロー効果」といいます。 例えば有名モデルが使っている化粧品は「きっと良い化粧品なんだろう」と思われます。その結果、実際は市販の化粧品と変わらないものであったとしても「あの有名モデルが使っているから」という理由でその化粧品が売れるようになります。 この場合はある商品についてモデルという「美のプロ」とも考えられる人が使っているというポジティブな印象によって、商品が実際以上の価値があると判断されています。

ネガティブハロー効果

「ある特徴が特に悪印象である場合に他の印象もつられて低く評価されること」を「ネガティブハロー効果」といいます。 例えばコミュニケーション能力が低いセールスマンから売られる商品に対してはいい印象を持てません。その結果、本当は他社製品に比べて圧倒的に高いスペックを持つ商品であったとしてもその性能を疑ってしまいます。 これは「こんなセールスマンが売る商品の性能は高くないだろう」と、セールスマンへのネガティブな印象が製品にも影響してしまい、実際の性能が過小評価されてしまっているということです。

ハロー効果が起きやすい事象

ハロー効果のシーン

ハロー効果は仕事中など気を張っている状態であればその影響に注意できるかもしれません。しかしプライベートなどでリラックスしている状態でも意識していなければその影響を受けている可能性があります。 ここでは「恋愛」「ウワサ」「面接」の3つのシーンにおいてどのようにハロー効果が影響するかを説明していきます。

恋愛

恋愛ではハロー効果がよく起きます。 例えば「笑顔で気さくに話しかけてくれる異性」がいればその人に対して好意を抱きやすくなります。これはポジティブハロー効果の影響で、その人の細かい欠点が見えなくなり「恋は盲目」状態になっているのです。 しかし実際に付き合ってみると外面はいいものの「釣った魚に餌を与えない」タイプで、愛想が良いだけの人だったということもあります。

ウワサ

根も葉もないウワサ話が浸透してしまうとネガティブハロー効果が出てしまいます。 例えば社長が会社の金を横領しているというウワサが社内に流れば、それが事実無根だったとしても社員の社長への信頼が揺らぎます。ウワサの払拭は難しく社員も「火のないところに煙は立たない」と考え始めるので、その後の効率的な経営は難しくなり場合によっては社長を更迭されることも有りえます。

面接

会社の面接のシーンでもハロー効果はよく起きます。 例えば「大学出身・持っている資格・インターンシップの経験」が全く同じ学生二人が面接を受けているとします。そして一人は人懐こい性格で、もうひとりはとっつきづらそうな印象のある学生だとします。 この場合、実際はとっつきづらそうな印象の学生の方が実力があっても、人懐こい性格の学生の方が実力を高く評価されて採用につながることになります。

ハロー効果を防ぐポイント

防ぐ方法

ハロー効果は物事を注意深く判断するように意識しなければ、いつでもその影響を受けてしまう可能性があります。 ここではそのハロー効果の影響を回避して正しい判断をするための2つの方法をご紹介します。ビジネスシーンでは一つの判断ミスが取り返しのつかない事につながることもあるので是非参考にしてみて下さい。

比較しない

ハロー効果を回避する1つ目の方法は「比較しない」ということです。 全く同じ実力を持つ人が二人いる場合に、ハロー効果を意識していないと高学歴な学生とそうでない学生では「高学歴の人の方が高い実力を持っているだろう」と直感的に判断してしまいます。 こうならないためには判断基準を予め決めておき、相対評価ではなく「絶対評価」で判断できるシステムを作ることで、より適切な判断ができるようになります。

行動に着目する

ハロー効果を回避する2つ目の方法は「行動に着目する」です。 どんなに良い資格を持っていたり人からうらやまれるような経歴を持っている人でも、実際にどのように行動していたか、周りの人からどう思われていたかなどはわかりません。 その経歴の中で「何をしたか?」「何を成し遂げたか?」に着目することで経歴だけではなくより正確にその人の実力を判断できるようになります。

ハロー効果と同じ意味のことわざ

ことわざ

日本語のことわざの中にも「ハロー効果」と同じことを意味するものがあります。 ここでは「あばたもえくぼ」「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という2つのことわざを紹介します。その使い方や例文も載せているのでそれも併せて確認してみて下さい。

あばたもえくぼ

「あばたもえくぼ」とは「恋をすると相手の欠点も長所に見えてしまう」ということで、恋愛における「ポジティブハロー効果」の事を言ったことわざです。 ・彼女の空気が読めないことも愛しく思えてしまってあばたもえくぼだ。 空気が読めない人は周りの人に煙たがられがちですが、例文では彼女に恋してしているために「そんなところも彼女らしい」と一般的な見方ができなくなっています。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは「その人が嫌いなあまりその人の言動全てが気に食わなくなる事」で「ネガティブハロー効果」と同じ意味です。 ・あの人はいつも自己中心的で、何をしていても坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと思ってしまう。 職場に自己中心的な人がいると、直接的に自分に被害が及ばなくてもその人のやることなすこと全てに気を取られ、仕事を妨害されているような気分になってしまいます。その結果その人が何をしても何となく気にくわないと感じがちです。

まとめ

まとめ

ハロー効果は意識しているのと意識していないのとでは、目の前の状況や人の判断の正確性に大きな違いが出てきます。 何かの判断が必要な時には「ポジティブハロー効果」「ネガティブハロー効果」どちらかの影響を受けていないか一歩立ち止まって、注意深く物事を観察するように心がけましょう。


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