チェルノブイリ原子力発電所事故を徹底解説。事故の原因・作業員・死者などの被害などに迫ります。

経済

2019年10月14日

原子力発電所の事故といえば、我々は福島第一発電所を連想してしまいますが、世界的にはチェルノブイリ原子力発電所やスリーマイル島原子力発電所の事故も有名です。今回ビズキャリオンラインでは「チェルノブイリ原子力発電所事故」をとりあげ、事故の概要や及ぼした様々な影響に迫っていきます。

1分でわかるチェルノブイリ原子力発電所事故

チェルノブイリ原子力発電所事故

  • チェルノブイリ原子力発電所の4号炉で爆発が発生
  • 爆発で放射性物質が放出されたことで4000人以上が死亡
  • チェルノブイリ原子力発電所は2000年に閉鎖

1986年、旧ソ連時代のウクライナで起こった原子力事故です。4つある原子炉の1つが爆発し、放射性物質がヨーロッパや日本にまで飛来しました。被害地域からは数10万人が移住し、4000人以上が犠牲になりました。 チェルノブイリ原子力発電所は2000年まで稼働していましたが、現在は閉鎖されています。30年以上経過しても現地には未だに事故の爪痕が残されたままです。

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チェルノブイリ原子力発電所事故の概要

原子力発電所

1986年4月26日に起きた原子力事故です。事故があったのは当時旧ソ連に併合されていたウクライナの北部にある、キエフ州プリピャチ市のチェルノブイリ原子力発電所でした。原子炉の1つが爆発し、大量の放射性物質が地球規模で放出されました。 事故の経過や対応、その後の動向などについて以下で詳しくご紹介していきます。

チェルノブイリ原子力発電所事故の4号炉が爆発

事故があったのは発電所に4つあった原子炉の1つ、4号炉でした。 4月26日1時23分、4号炉で爆発が2回発生しました。1度目の爆発は水蒸気爆発で、2度目に関しては化学反応で発生した可燃性ガスと空気による熱爆発だったとされています。 爆発によって建屋(原子炉の設備を覆うコンクリートの建物)の上半分が消し飛んで、合わせて高温の燃料などが周囲にばらまかれました。その結果、飛び散った燃料から発火して、発電施設内の数十箇所で火災が起こりました。

チェルノブイリ原子力発電所事故の爆発により放射性物質が流出

4号炉の爆発とその後に起きた火災によって、多量の放射性物質が大気中に拡散されました。この放射性物質は事故発生から9日後の5月5日に急激に減少するまで放出され続けたようです。 流出した放射性物質は事故の翌日、4月27日にはスウェーデンで観測されました。その後5月上旬までに日本を含む北半球の全域で検出されるようになります。 事故後に大気中に放出された放射性物質は、全部で14エクサベクレルにも上るそうです(エクサは1兆の100万倍となる100京を意味します)。

火災の鎮火や放射性物質の流出の阻止や処置が行われた

旧ソ連は事故直後に核分裂する4号炉の封じ込めと、火災を鎮火させるために5000トン以上の鉛と砂、石灰やホウ素などをヘリコプターから投下しました。 この他には溶融した燃料を冷却する液体窒素の注入や、再度の水蒸気爆発の防止を目的として、原子炉格納容器底部の圧力抑制プールから冷却水の排出も行いました。 事故後の調査では炉心の封印を目的とした初期対応はほとんど役立たなかったようです。4号炉の事故は原子炉を隔離するコンクリート製建造物「石棺」の完成でようやく終息しました。

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