小康状態(しょうこうじょうたい)と「快方に向かう」の違いは?正しい意味や例文、英語表現も紹介!

ビジネス用語

2019年5月15日

「小康状態」は病気だけでなく様々なシーンで使われます。「小康状態」には幾つかニュアンスの違う類語もありますので使い方に注意が必要です。今回ビジキャリではこの「小康状態」を取り上げ、様々な類語との使い分けや具体的な使い方も例文をまじえて解説します。

小康状態の読み方は「しょうこうじょうたい」

「小康」「状態」という2つの熟語で成り立つ「小康状態」の読み方は「しょうこうじょうたい」です。文字はすべて音読されています。 読み方を理解したところで、「小康状態」の意味と語源についても説明します。家族や職場の仲間が病気になった時などによく見聞きする四字熟語なので、正しい意味を覚えておきましょう。

小康状態の意味は「悪化していた状況がなんとか一旦収まり、しばらく安定した状態になっていること」

「小康状態」とは「悪化していた状況を何とかいったん収めることができ、危険を脱してしばらく安定した状態」のことです。医療用語だと勘違いしている人も多いですが、一般用語です。 「小康状態」には、「悪い状況を脱して落ち着いている」「騒ぎが収まっている」という意味もあります。病気だけでなく、情勢を表す時にも使われる四字熟語です。

小康状態の語源

「小康状態」の語源は「小康」と「状態」を分けて考えます。 「小」には「わずか」「少ない」「小さい」、「康」には「無事」「安らか」「身体が丈夫」という意味があります。ですからその2つの組み合わせである「小康」は、「しばらくの間事態が収まる」「悪化していた病状が治まり状態が安定する」ことを指すのです。 一方の「状態」は「その時点での様子」という意味を持ちます。そのため「小康状態」は「わずかながら落ち着ている」という意味で用いられるのです。

小康状態(しょうこうじょうたい)の類語

「小康状態」の類語として、「危篤(きとく)」や「快方に向かう」「病気平癒(びょうきへいゆ)」「ひと段落」「下げ止まり」などがあげられます。しかし同義語ではないので、その意味は「小康状態」とは異なります。 ここでは「危篤」と「快方に向かう」「病気平癒」の3つを取り上げて、例文を交えながら「小康状態」との意味の違いについて説明します。

小康状態と危篤の違い

「小康状態」は「悪い状態が一旦回復し、少し落ち着いた状態」を指します。しかし「危篤」は、「病状が重くて今にも死んでしまいそうなこと」を意味します。 ・入院中の父が危篤との連絡が入りましたので、これから帰省させていただきます。 ・病院から母が危篤だと連絡がありましたので、最後に子どもたちを一目会わせたいと考えています。 「危篤」でも回復の可能性が完全にないわけではありませんが、「小康状態」のように状態が安定しておらず死を覚悟するシーンで使うのが一般的です。

小康状態と快方に向かうの違い

「小康状態」は「危機からは脱し、変わらない状態が続く」という意味です。しかし「快方に向かう」は、「病状は回復している」ことを指します。 ・彼は盲腸をこじらせて腹膜炎を発症しましたが、現在は快方に向かっています。 ・彼女はプレー中に大けがをしたけれど、快方に向かうと先生がお話ししてくださったから大丈夫です。 「快方に向かう」は「ケガや病気がよくなっている状態」で使う言葉です。「悪化した時よりはよくなった状態が続く」という「小康状態」とは、使うべきシーンが異なるので注意が必要です。

小康状態と病気平癒の違い

「小康状態」は「悪い状態を脱して、一旦落ち着いた状態」を指します。しかし「病気平癒」は「病気が全快する」「治る」ことを意味します。 ・彼女の病気を知り、部活仲間と病気平癒の祈願に出かけました。 ・薬師寺は持統天皇の病気平癒を祈って建立されました。 このように「病気平癒」は「病気が全快するように祈る」という意味で用いられることが多い四字熟語です。「小康状態」とは意味が異なるので、適切に使い分けましょう。

小康状態(しょうこうじょうたい)の英語は「lull」「remission」

「小康状態」を英訳すると、「lull」または「remission」になります。「lull」は「小康」、「remission」は「小康状態」と和訳される英単語です。 ・A prevention snowstorm was a lull. (防風雪は小康状態になりました。) ・A doctor thought she was deemed to be in remission. (医者は彼女は小康状態だと考えていました。) どちらも「小康状態」を表す英単語ですが「lull」は社会情勢や天候など幅広く使われるのに対し、「remission」は病状を説明する際に用いられることが多いようです。

小康状態(しょうこうじょうたい)の使い方と例文

「小康状態」は医療現場で用いられることが多い四字熟語ですが、他のシーンでも使われています。使用頻度が高い使い方として、「小康状態を得る」「二国間の関係は小康状態を保つ」などがあげられます。 ここではその2つの使い方を取り上げ、どのようなシーンで使われているかについて解説します。

例文①小康(状態)を得る

「小康状態を得る」は「悪化した状態を脱して落ち着いた状態になった」という意味で使われます。 ・病院に運ばれた時には意識がありませんでしたが、治療の効果により小康状態を得ることができました。 ・各地に爪痕を残した大型台風も、ようやく小康状態を得たようです。 このように「小康状態を得る」は病気やケガに関わることだけでなく、台風・豪雪・竜巻といった天気に関わる事柄にも使われます。

例文②二国間の関係は小康状態を保つ

テレビや新聞でよく見聞きするのが、「二国間の関係は小康状態を保つ」という表現です。これは「二国間にあったトラブルがひと段落した」という意味で用いられます。 ・アメリカと中国の二国間の関係は小康状態を保っているとは言い難いと思います。 ・紛争で双方に壊滅的な打撃を受けたから、二国間の関係は小康状態を保つことに同意したのです。 「二国間の関係は小康状態を保つ」には、「現在は一旦収まってはいるものの最終的に解決する状態にはない」というニュアンスが含まれます。

まとめ

使用頻度が高い「小康状態」の意味や語源、使い方などについて説明してきましたが理解できましたか。 「小康状態」と類語の正しい意味を知ると、使い方に配慮が必要なことがわかります。特に病気に関わるシーンでは、言葉の選び方は大切です。「小康状態」の使い方を例文も含めて覚えて、日常生活の中で活用してみてください。


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