一審から支払い金額は増額

任天堂は2018年に東京地裁で行われたマリカー訴訟の一審でも勝訴していました。一審で任天堂の求めていた賠償金は1000万円で、東京地裁は減額することなくMARIモビリティ開発に支払うよう命じていました。 控訴に際して任天堂は賠償金額を増額し、一審の時の5倍に当たる5000万円を請求しています。 今回判決の出た二審は、一審判決を不服としたMARIモビリティ開発と、同判決で一部認められなかった部分に納得しなかった任天堂が控訴したことで行われました。

「マリカー」を使うことも禁止に

知財高裁は一審の東京地裁の判断よりもさらに踏み込んで、MARIモビリティ開発に任天堂の標章およびキャラクターを故意かつ違法に使用し、利用者に任天堂公式と誤認させる悪意があったと認定しました。 知財高裁はMARIモビリティ開発に対して、「マリカー」の標章の使用禁止、キャラクターの意匠使用禁止、並びにキャラクター意匠の貸し出し禁止を命じています。 賠償金とこれら禁止事項は、任天堂の請求がほぼ全面的に通った形です。

MARIモビリティ開発

MARIモビリティ開発は旧社名の株式会社マリカー時代から、外国人観光客に任天堂キャラクターの衣装とカートを貸し出すサービスをしています。MARIモビリティ開発の行っていたサービスの問題点と、社名変更のきっかけとなった経緯とはどのようなものだったのでしょうか?

主に外国人観光客を相手に公道でカートツアー

MARIモビリティ開発は外国人観光客をメインターゲットとして、公道で使用可能なカート(任天堂のゲームに酷似)と、任天堂の代表的キャラクターのコスプレ衣装のレンタルを行っています。 このサービスは東京でコスプレ公道カートツアーを体験できるとして、外国人観光客の間では非常に人気でした。 こちらのサービスは任天堂の権利を侵害しているだけでなく、外国人が日本の公道でカートに乗車するのは危険ではないか、と道路交通法上の問題も指摘されていました。