他山の石(たざんのいし)の意味や使い方を紹介!類語や英語表現まで解説

ビジネス用語

2019年4月25日

今回は「他山の石」に関する解説です。「他山の石」は自分自身を戒める言葉として重要です。若い人は日常会話であまり使いませんが、教養としてその使い方を知っていればワンランクアップです。今回ビジキャリでは類語や対義語をまじえて解説しますので参考にしてください。

「他山の石」(たざんのいし)の要点

  • 意味:「他人の失敗を自身に活かす」
  • 由来:「『他山の石以て玉を攻むべし(たざんのいしもってたまをおさむべし)』という漢文」
  • 例文:「今回の競合企業の失敗は、他山の石と考えるべき事態だ。」
  • 類語:「人のふり見て我がふり直せ」「反面教師」「対岸の火事」
  • 対義語:「爪の垢を煎じて飲む」「薫陶を受ける」
  • 英語:「learn ... from ~」「profit by」

他山の石(たざんのいし)の意味は他人の失敗を自身に活かす

他山の石の意味

この記事では、「他山の石」の類義語・対義語・英語表現まで紹介していきますが、まずは基本的な読み方や意味を押さえておきましょう。「他山の石」は「たざんのいし」と読みます。漢字そのままの読みなので簡単に覚えられます。 「他山の石」の意味は「他人の失敗を自身に活かす」です。自分自身の失敗からではなく、周りにいる人の失敗から学んで、同じ失敗をしないようにすることを意味します。

由来は他山の石以て玉を攻むべし

由来は他山の石以て玉を攻むべし

次は「他山の石」という言葉の由来を紹介します。この言葉は、「他山の石以て玉を攻むべし(たざんのいしもってたまをおさむべし)」という漢文が起源となっています。 この一節は「詩経」という有名な詩集に含まれ、「他の山から持ってきた粗悪な石も、自分の石磨きに使える」というところから転じています。ここから「悪いものや失敗も自分のために活かせるのだ」という意味になり、現在までこの意味が使われています。

他山の石の使い方・例文

使い方・例文

「他山の石」の読み方や意味は覚えられたでしょうか。意味については由来を抑えておけば忘れることもないと思います。 この見出しでは、「他山の石」を実際に使う時にどのように使えばいいかを紹介します。例文も交えて紹介しますので、使い方のイメージをしておきましょう。

使い方①他山の石と考える

1つ目の使い方は「他山の石と考える」です。

例文

  • 今回の競合企業の失敗は、他山の石と考えるべき事態だ。

「他山の石と考える」は「他人の失敗を活かすように考える」という意味です。例文は競合他社が引き起こした失敗をただ傍観するだけではなく、自社で同じ失敗をしないように教訓とするという意味になっています。ビジネスでは自分1人で全て経験することは不可能なので、例文のように他社の失敗から学ぶ必要があります。

使い方②他山の石になる

例文

  • 彼の今回のプロジェクトの失敗は、今後の事業運営の他山の石になるだろう。

「他山の石になる」は、「失敗から学ぶべき事例になる」という意味になります。例文では彼の失敗が、社内の他の人達にとって全く関係のないことではなく、学んで活かすべきポイントがあるという意味になっています。「他山の石と考える」と使い方を区別しておきましょう。

他山の石の類語や言い換え

類語や言い換え

ここまでは「他山の石」の読み方・意味・例文を紹介して理解を深めてきましたが、ここからは類語や言い換えに当たる表現を3つ紹介しいます。 それぞれの表現でどんな意味が共通していて、どの意味が「他山の石」と異なるかを意識しながら読み進めて、正しい言葉づかいができるようにしておきましょう。

人のふり見て我がふり直せ

「人のふり見て我がふり直せ」とは、「他人の行動を見て自分の行動を反省し、活かすべきことは活かして、直すべきことは直す」という意味です。 「他山の石」は「人の失敗を自分に活かす」という意味で、「自分の直すべきことを直す」という意味は含まれていません。「失敗を活かす」だけなのか、「直すべきところを直す」というニュアンスも含まれるのかで、2つの言葉の使い分けが必要になります。

反面教師

「反面教師」とは、「悪い見本・そうなってはいけないという教訓になる物事や人物」という意味です。 「他山の石」は、「人の失敗を自分に活かす」という「行為」や「姿勢」を意味していますが、「反面教師」は学ぶべき事がある「物事や人物そのもの」を意味するので、やや意味が異なります。つまり、「反面教師」を見て「他山の石」とすると覚えておけば、正しい使い分けができるようになります。

対岸の火事

「対岸の火事」とは、「自分に苦痛や災いを起こす可能性がないもの」「自分とは関係のない物事」という意味です。 「他山の石」は「人の失敗を自分に活かす」という意味から分かるように、その物事に積極的な意識が向いていますが、「対岸の火事」は「関係がない」という意味がある通り、そこから何かを学び取るような姿勢はありません。また、「対岸の火事」の場合は「他人の失敗」という意味も含まれていません。

他山の石の対義語

他山の石の対義語

「他山の石」の類語には「人の振り見て我が振り直せ」「反面教師」「対岸の火事」の3つがありましたが、それぞれどのような意味があり、「他山の石」とどんな違いがあるのかを覚えておきましょう。 次は、「他山の石」の対義語に当たる表現そ2つ紹介します。時々使う表現なので、意味をしっかりと覚えておきましょう。

爪の垢を煎じて飲む

「爪の垢を煎じて飲む」とは、「上手く言っている人や立派な人の言動を、少しでも真似ようとすること」という意味です。 「他山の石」は「失敗から学んで活かす」という意味でしたが、「爪の垢を煎じて飲む」は「上手くいっている人から学ぶ」という意味なので、「何から学ぶか」が異なっています。どちらから学び取るかで使うべき言葉が変わりますので、2つの表現の違いをしっかりと覚えておきましょう。

薫陶を受ける

「薫陶を受ける」とは「人徳・品格のある人から直接指導を受けて、自分も人格が成長する」という意味です。 「他山の石」は「失敗から学んで活かす」という意味で、他人から学び取るのは自分ひとりの心がけからです。一方で「薫陶を受ける」では学ぶべき人から直接指導を受けるので、まずここで意味が異なります。さらに「薫陶を受ける」の場合は「人格的な成長」が明確に意味されているので、ここも意識する必要があります。

他山の石の英語表現

他山の石の英語表現

「他山の石」の対義語に当たる表現は理解できたでしょうか。「爪の垢を煎じて飲む」「薫陶を受ける」の2つがありましたが、「何から学ぶか」「学んだ後にどうなるか」で使い分けをしましょう。 最後に「他山の石」の英語表現を2つ紹介します。どちらも日常的に使う単語を使っていますので、簡単に覚えられます。

learn ... from ~

1つ目の表現は「learn ... from ~」です。

Sound Listen the english sentence

I learned the cautions of the sales from his failure.

私は彼の失敗から、営業の際の注意点を学んだ。

「learn ... from ~」は「~から...を学ぶ」という意味なので、「他山の石」と同義にする場合は「learn ... from the failure」となります。

profit by

2つ目の英語表現は「profit by」です。

Sound Listen the english sentence

I got a big profit by the failure of her business.

彼女の事業の失敗は、大きな学びになった。

「profit by〜」は「〜からの利益」という意味なので、「他山の石」と同義にする場合は「profit by the failure」となります。

まとめ

まとめ

「他山の石」は知らなければ意味がイメージできない慣用表現ですが、「詩経」からの由来が理解できれば意味が簡単に覚えられます。 類義語や対義語もたくさんあります。それぞれの表現についてどの点が類似していて、どの意味が異なるのかを理解して、正しく使い分けられるようにしておきましょう。


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