自国の大手航空会社の倒産は避けたい各国

航空会社は重要な交通インフラを担っているだけでなく、数多くの労働者を抱える産業でもあります。 例えば、アメリカでは大手3社だけで30万人の従業員を抱えており、日本でもANAとJALの従業員の合計は7万人ほどになります。 このように航空会社の倒産は交通インフラへの影響だけでなく、雇用に対しても大きな影響をもつため、各国は大手航空会社の倒産を避けるための経済支援策を模索しています。

不平等な支援に一部では不満も

その一方で、アメリカの航空会社支援策をはじめ各国の支援策が大手航空会社に偏りすぎているという批判もあります。 アイルランドの格安航空会社大手のライアンエアのオレアリー最高経営責任者(CEO)は「政府は全ての航空会社を平等に扱っていない」と大手航空会社だけでなく、格安航空会社への支援の必要性を訴えています。 このように大手航空会社への救済に動く政府の対応に一部では不満もでています。

救済による国有化の現実味とは?

かつてリーマンショック時においては経営危機に陥った金融機関は国有化によって救済されています。また、イタリアでは航空会社の国有化が発表されています。このことから、航空会社の国有化による救済が他国でも行われるのかについてリーマンショック時の事例と合わせて注目が集まっています。

リーマンショックでは銀行や保険会社を国有化し救済

2008年に生じたリーマンショックでは、アメリカの大手保険会社AIGが経営危機に瀕した際に、経営破綻時に予想される影響の大きさからアメリカ政府は国有化し救済しています。また、スイス最大の金融機関であるUBSもリーマンショック時において事実上の国有化がなされ救済されています。 このように、社会的影響が大きすぎて「あまりにも大きすぎて潰せない(Too Big Too Fail)」と言われてきた金融機関は経営危機時において救済されてきた過去があります。