物言う株主の意向が大きく

本件買収は物言う株主(アクティビティ)として知られるカール アイカーン氏の意向が大きく働いているとされ、HPに対してゼロックスとの統合のメリットを呼びかけてきました。 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により株価が暴落したことで、両社の株式を保有するカール アイカーン氏も大きな損失が出ており、この状況が長引けば当初提示していた買収額を調達することは難しいと予想されています。

プリンター事業にシナジーを見出す

HPは個人や法人向けの小型インクジェットプリンターの広いシェアを獲得しており、ゼロックスの強みである中速インクジェットプリンターとの組み合わせによってプリンター事業にシナジーを見出したい考えです。 ゼロックスはHPの株主に対して統合によって同社の企業価値は高まり、現在の企業価値を大きく上回ると強調しています。プリンター事業はHPの売上高の3分の1を占めており、統合は双方の利益になると呼びかけています。

ゼロックスの今後の可能性は?

ゼロックスは統合によって売上高が最大15億ドル(約1600億円)になるだろうとしていますが、将来的にプリンター事業はペーパーレス化よって先細りが予想されており、今後も順調に売り上げを伸ばしていく可能性は不透明です。

主力事業である印刷機の未来

国内リサーチ会社の調べによると、HPが強みを持つ中速インクジェットプリンターの2018年世界出荷台数は5790台、出荷金額181億円となっています。 また、産業向けプリンターは2019年世界出荷台数は9484万4千台(前年比98.9%)、出荷金額は前年比100.2%増の5兆5865億円になると予想されています。業界では完全なペーパーレス化は当分先になると見ており、現状維持若しくは微減だろうしています。