野暮(やぼ)の三つの意味や「無粋」との違い・例文など解説します!

ビジネス用語

2019年4月28日

現代人はあまり使いませんが、ちょっと昔の小説や舞台などではよく使われる「野暮」という言葉があります。何か艶っぽい響きがあります。今回ビジキャリではこの「野暮」に着目します。「野暮」の三つの意味や類語・対義語・英語表現に加えて、「野暮」の語源も探っていきます。

「野暮」(やぼ)の要点

  • 意味:「情に動かされない」「洗練されていなかったり垢抜けていない様子」
  • 由来:「野夫(やふ)」「也毛(やもう)」
  • 例文:「昔のよしみだろ、野暮なことを言うなよ。」
  • 類語:「無粋」
  • 対義語:「粋」
  • 英語:「Ruthless」「heartless」「unrefined」

野暮(やぼ)の意味①「情に動かされない」

「野暮」には3つの意味があり、1つ目の意味は「情に動かされない」です。冷酷というよりは、周りの気持ちを汲み取れない、いわゆる空気の読めない人や様子を指します。 まず、この意味で使われる場合の野暮の例文や英語表現を紹介します。

野暮の意味①の使い方と例文

気持ちを汲み取れないという意味で使われる場合の「野暮」の例文は下記の通りです。

例文

  • 昔のよしみだろ、野暮なことを言うなよ。

例文

  • 野暮を承知で言うが、今回の件は見送った方がいい。

情に訴えて人に頼み事をする時「野暮」を用いて表現したり、「余計なことかもしれないが」と同じ意味で自分の発言の前置きとして使ったりします。また、頑固な人やわからず屋な人に対して非難めいたニュアンスで使うこともあります。

野暮の意味①の英語は「Ruthless・heartless」

気持ちを汲み取れないという意味の「野暮」の英語の表現は「Ruthless・heartless」で例文は下記の通りです。

Sound Listen the english sentence

He is ruthless.

彼は冷酷だ。

Sound Listen the english sentence

What a heartless fellow!

なんて薄情なやつ!

「野暮」はどこか温かみのある表現です。「Ruthless」は犯罪者にも使う強い表現なので、「野暮」の言い換えなら「heartless」が無難です。

野暮(やぼ)の意味②「洗練されていなかったり垢抜けていない様子」

「野暮」の2つ目の意味は「洗練されていなかったり垢抜けていない様子」です。ばかにするもしくは擁護するような、笑いを含んだニュアンスがあります。 この意味で使われる場合の野暮の例文や英語表現、「野暮ったい」というよく使われる慣用句を紹介します。

野暮の意味②の使い方と例文

洗練されていないという意味で使われる場合の「野暮」の例文は下記の通りです。

例文

  • 君が服装に頓着しないのは理解してるが、一応お祝いの場なんだから、あまりにも野暮な服装は勘弁してくれよ。

例文

  • わざわざそんなことを言うのは野暮ってもんだ。

2つ目の例文のように、「野暮」は気が利かない様子をとがめる時にも使われます。「野暮」と言うことで、非難を和らげ軽快なニュアンスを持たせることができます。

野暮の意味②の英語は「unrefined・unpolished」

洗練されていないという意味の「野暮」の英語の表現は「unrefined・unpolished」で例文は下記の通りです。

Sound Listen the english sentence

His handwriting is unrefined.

彼の筆跡は洗練されていない。

Sound Listen the english sentence

Her performance is unpolished.

彼女の芸は粗野で品がない。

「unpolished」には「粗野な・粗暴な」というニュアンスもあります。

野暮ったい

「野暮」には「野暮ったい」という慣用句があります。「野暮ったい」とは野暮な感じや様子を表す言葉で、現代語の「ダサい」に近い表現です。例文は下記の通りです。

例文

  • このコート、ちょっと野暮ったくない?

例文

  • 野暮ったい身なりをしているが、彼は実は著名な音楽家だ。

「野暮ったい」というと、性格や人柄といった内面よりも、服装や小物など外から見てわかるものを指します。「似合っていない」と似た使い方もします。

野暮(やぼ)の意味③「女性関連のことに疎い」

「野暮」の3つ目の意味は「女性関係に疎い」です。遊びなれていない様子を揶揄したりからかったりするニュアンスがあります。例文は下記の通りです。

例文

  • 野暮なお前には百年早い女だよ。

例文

  • 褒め言葉一つ言えないなんて、野暮な男ね。

相手の気持ちを汲み取れないと結果的に恋愛でも不器用な振るまいになることが多いため、「野暮」にこのような意味が加わったと考えられます。

野暮(やぼ)の類語は「無粋」

「野暮」の類語は「無粋」で、読み方は「ぶすい」、意味は曖昧な情のやり取りが理解できないことです。 「野暮」と同様、男女の関係に疎い様子や遊び心がなく面白味がない様子を指します。暗黙の了解が理解できないような空気の読めない人を「無粋」ということもあります。 「野暮」は自分に対して使ったり、不器用さを温かく見守るような意味で使われることもありますが、「無粋」にはもう少し突き放した響きがあります。

野暮(やぼ)の対義語は「粋」

「野暮」の対義語は「粋」で、読み方は「いき」、意味は人情や趣味に通じ、振るまいが洗練されていることです。 「粋」は「野暮」とは逆に、男女関係の場数を踏んでいる人を表す時にも使われます。感情を察することに長け、絶妙な返しをする様子や、色気のある様子も表します。 「粋」は、近寄りがたさ、後ろ暗さがなく、小気味良くさっぱりとした人や性格、振るまいや言動などを広く形容する言葉です。

野暮(やぼ)の語源

「野暮」の語源には2つ説があります。 1つ目は「田舎者」という意味の「野夫(やふ)」が言いにくいことから、「ふ」が「ぼ」に変化し、後から「暮」の漢字が音に合わせて当てられたとする説です。 2つ目は、神楽などの雅楽(ががく)で使われる楽器の「也毛(やもう)」がもとになっているとする説です。「也毛」は音の出ない管のことで、使い物にならないことの比喩として使われるようになりました。

まとめ

「野暮」は決してポジティブな意味を持つ言葉ではありませんが、悪口や批判というより、からかったり揶揄したりしながらも不器用さを認めるような、不思議なニュアンスを持つ日本語です。 「野暮」は服や小物の意見を求める時、踏み込んだことを言う時の前置きとしても使えます。


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