ウォーターゲート事件‎の真相発覚まで

ウォーターゲート事件ではニクソン大統領を任期中であるにも関わらず辞任に追い込まれます。アメリカの歴史の中で政治スキャンダルによって大統領が任期中に辞任した前例はありません。それだけに極めて異例な事態ですが、ことの真相が発覚した経緯はどうだったのでしょうか。

初期捜査ではニクソン政権に関わりがないと判断

ウォーターゲート事件発覚当初の初期捜査ではニクソン政権には関わりがないと判断されていました。不法侵入した容疑者らは大統領再選委員会のメンバーや元CIA工作員でした。 彼らの宿泊施設から現金やホワイトハウス顧問名が書かれた手帳などが押収されています。状況からすればニクソン政権の関連は疑わしいものでした。 しかし犯行の手口が幼稚だったことからニクソン政権は容疑者5人を三流のコソ泥と称し関与を完全否定しています。そのため世論も彼らが勝手に行った事件だと解釈しました。

もみ消し工作や捜査妨害が発覚

ニクソン政権側のもみ消し工作や捜査妨害が発覚し、風向きは大きく変わりました。事件発覚後政権幹部らは会合を開き対策を検討した結果、関連書類を処分するなどのもみ消し工作を行いました。 さらにCIA幹部をホワイトハウスに呼びFBIに対し捜査を継続しないよう要請します。ここからホワイトハウスとCIA、FBIがそれぞれの思惑によって暗躍が始まりました。 しかしディープスロートと名乗る内部告発者が現れるなど次第にもみ消し工作や捜査妨害が明らかになります。

録音テープをきっかけに大統領弾劾発議へ

ニクソン政権は録音テープの存在をきっかけに大統領弾劾発議を余儀なくされました。事件後政権側はCIAやFBIにもみ工作や妨害を行い幕引きに奔走しています。 実行犯の1人がこれまでの証言の一部を覆す旨を裁判所に申し出たことで事態は急展開を見せました。 さらに上院特別調査会において録音テープの存在が暴露されます。これで大統領のアナウンスと実際の会話の食い違いが明らかになりました。