地方病‎の概要

地方病といえば「ある一定の地域で繰り返し流行が起こる病気」をイメージしがちですが、これは風土病です。地方病とは日本住血吸虫という特殊な寄生虫が引き起こす感染症のことです。長年原因不明の病気として住民を苦しめてきた地方病の正体に迫ります。

日本住血吸虫症の山梨県における呼称

地方病は日本住血吸虫症の山梨県における呼び名として使われている言葉です。 地方病の初期症状は発熱と下痢が中心ですが、やがて重症化して手足が痩せ細りお腹が妊婦のように膨らみます。そして最後は体が動かなくなり死に至る恐ろしい病です。山梨県・甲府盆地の特定地域で古くから知られていました。

長期間住民を苦しめる原因不明の病気、治療法はなし

この恐ろしい地方病は長い間原因不明とされ、したがって治療法はありませんでした。この地方では地方病に罹ったら助からないというのが常識でした。 不思議なことにこの地方病は貧しい小作の農民だけが罹りました。富裕層や同じ甲府盆地でも少し離れた村では全く流行がないというのも当時の人たちの理解を超えていました。