財閥の存在が韓国経済を圧迫していた可能性

1997年1月23日韓国の韓宝財閥の韓宝鉄鋼が不渡り手形を出します。これを皮切りに三美財閥の中核企業の特殊鋼などが法定管理を申請します。 中国との価格競争による鉄鋼の赤字累積で中核企業は連続倒産し、これが両者を支えていた銀行の国際信用力を一挙に低下させました。 財閥はグループ企業を抱えているため、 1業種で赤字が出れば1業種で補填する経営を続けていたのです。そこへ円安による価格競争力の低下、半導体の価格下落、大統領選前の政治の不安定が打撃となり経済は益々混乱していきました。

韓国はIMFの支配下となり経済再建。多くの失業者が出る

1997年12月3日に韓国とIMFで合意した融資支援条件はGDPを1%以内とし、石油税や所得税、企業税を引き上げることなどによる財政の均衡あるいは黒字化と、インフレ率を5%とするなどの緊縮財政を進めました。 このようなIMFによる緊縮政策の評価は別としても、現実に金融機関をはじめ企業でのリストラが起こり、多くの失業者を出すことになります。 IMFとしては、今回のアジア通貨危機はタイバーツの下落によるものなので、経済構造の調整政策(デフレ政策)は仕方がないという判断でした。

2008年の韓国通貨危機

2008年に韓国は景気の急減速とウォンの急落に襲われます。同年の9月に発生したアメリカのリーマンショックを契機に国際的な金融不安が高まったためです。 韓国は2007年までバランシートが黒字の好調な経済を続けていましたが、2008年の原油価格の高騰の影響によって赤字に転落しました。市場関係者は「第2の通貨危機」を想起し、不安心理から資金流出が起きはじめ韓国市場は大幅な影響を受けることになります。

リーマンショック、サブプライムローンが原因

韓国市場の混乱は米国発のリーマンショック、サブプライムローンの破綻が原因でした。サブプライムローンとは優良客以下の層に住宅ローンを貸し付ける金融商品です。 これを積極的に取り扱っていたリーマン・ブラザーズ社は米国の住宅価格の下落によって大きな損失を受けます。 米FRB(連邦制度理事会)の救済もなかったため同社は倒産します。この余波が世界中に広がりました。韓国は一旦はリーマン・ブラザーズの支援を表明しますが、途中で出資協議を打ち切ります。これにより銀行間取引市場でドルが不足し、ドル不足の韓国も大きな影響を受けます。