推敲(すいこう)の意味や使い方を例文とともに紹介します!

ビジネス用語

2019年4月26日

「推敲」は漢字としては難しい部分もありますが、言葉としてはビジネスでもプライベートでも日常的によく使いますので、類語との使い分けを含めてしっかり使い方を押さえておく必要があります。今回ビジキャリでは「推敲」を使いこなせるように意味や語源とともに具体的な使い方も解説します。

「推敲」(すいこう)の要点

  • 意味:「原稿を作成するにあたり一度書き上げた文章を、より良い表現となるように何度も練り上げ吟味する」
  • 由来:「唐時代の詩やそれにまつわる小伝・評論などをまとめた81巻からなる書『唐詩紀事(とうしきじ)』」
  • 例文:「卒業論文で優秀卒業研究を受賞したかった私は、提出ギリギリまで推敲を重ねました。」
  • 類語:「校正」「添削」
  • 英語:「polishing」「improvement」

推敲とは

文章を書いた後で、「推敲」を求められた経験がある人も多いことでしょう。その際、文章の見直しをするだけでは「推敲」とはいえません。 ここでは「推敲」という知っているようで知らない言葉の読み方と意味を解説します。まず正しい意味を知ることから始めてください。

推敲の読み方は「すいこう」

「推」と「敲」の2文字が使われた「推敲」をどう読むかというと、「すいこう」になります。「推」は音読みで「すい」、訓読みで「お(す)」と読みます。一方の「敲」は音読みで「こう」、訓読みで「たた(く)」「みち」「たたき」と読みます。 「すいこう」と読む漢字は、「遂行」「水光」「推考」「水耕」など他にもあります。

推敲の意味は「文章などをより良い表現などを求めて吟味すること」

「推敲」は、「原稿を作成するにあたり一度書き上げた文章を、より良い表現となるように何度も練り上げ吟味する」という意味を持ちます。つまり、文章を直す作業に使われる言葉ということです。中でも「言葉の言い回し」や「表現」をより良くするために行われます。 この場合には著者の意図することが伝わる文章になっているのはもちろん、構成や表現もチェックすることになります。

推敲の由来

「推敲」は由来がハッキリしている熟語です。それは「故事成語」である「唐詩紀事(とうしきじ)」の中にあります。 ここでは「推敲」の由来について、漢文と和訳も交えて説明します。教養の一つとして、ぜい覚えておいてください。

推敲は故事成語が語源

「推敲」は「唐詩紀事(とうしきじ)」が語源といわれています。唐時代の詩やそれにまつわる小伝・評論などをまとめた81巻からなる書のことを、「唐詩紀事(とうしきじ)」といいます。 その「唐詩紀事(とうしきじ)」に、「推敲」の話が残されていました。唐時代の詩人が詩作について悩んでいた際に、名文家にアドバイスを求めたエピソードが由来となっています。

推敲の漢文とその書き下しと口語訳

ここでは「推敲」の漢文(白文)」と口語訳を列記します。 賈島赴挙至京、 騎驢賦詩、 得「僧推月下門」之句。 欲改推作敲。 (中略)不覚衝大尹韓愈。 乃具言。 愈曰、 「敲字佳矣。」 (後略)。 賈島(かとう)は試験を受けるべく長安の都にやってきて、ロバにのりながら詩作していると、「僧は推す月下の門」という句を思いつきました。しかし「推す」を「敲く(たたく)」にすべきではないかと悩みます。(中略)悩んでいるうちに都で長官をしている韓愈(かんゆ)の列に突っ込みました。その時賈島(かとう)が事情を説明すると、韓愈(かんゆ)は「敲という字の方が良い」と答えました。(後略)。

推敲の類語・英語

「推敲」には類語が多く、意味を混同して使っている人も少なくありません。正しく「推敲」が使えるようになるためには、類語との違いを理解しておく必要があります。 ここでは「推敲」の類語はもちろん、英語表現についても例文を交えながら解説します。

推敲の類語は「校正・添削」

「推敲」の類語としてあげられるのは、「校正」と「添削」です。文章を直すという点は一致していますが、「推敲」には文章の表現や構成を見直すという意味があります。 類語である「校正」は、「誤字脱字や誤植を含めて文字の間違いを見つけて修正する」という意味を持ちます。一方の「添削」は、「文章あるいは答案を削るまたは書き加えることでよりよくしていく」という意味となります。 「推敲」「校正」「添削」は文章のどの部分を修正するのか、どのような作業をするのかによって、使い分けが必要だということです。

推敲の英語は「polishing・improvement」

「推敲」を英訳すると「polishing」あるいは「improvement」となります。

Sound Listen the english sentence

I'm polishing a graduation thesis.

私は卒業論文を推敲しています。

Sound Listen the english sentence

I'll polish material accurately to win the presentation.

プレゼンテーションに勝つためにも、資料をきちんと推敲しましょう。

「polishing」には「磨く」という意味があります。ブラッシュアップを目的に「推敲」を使う場合は、こちらの表現がよいでしょう。一方の「improvement」は「改善する」という意味を持ちます。この場合は、改良するという意味を含むことを覚えておいてください。

推敲の使い方と例文

「推敲」は学生・社会人問わず、文章を書く際に使われる言葉です。そのため「推敲」には複数の使い方があります。 ここでは例文を交えながら、「推敲」の使い方について解説します。日常使いできる表現ばかりなので、そのニュアンスを理解して上手に使い分けてください。

例文①推敲を重ねる

最も使用震度が高いことが予想されるのが、「推敲を重ねる」です。

例文

  • 卒業論文で優秀卒業研究を受賞したかった私は、提出ギリギリまで推敲を重ねました。

例文

  • 披露宴で両親に感謝の気持ちを伝えたくて何度も推敲を重ね、当日にようやく手紙を書きあげました。

例文を見てもわかるように、「推敲を重ねる」には何度となく読み返し文章をブラッシュアップさせるという意味で使われます。

例文②推敲力

出版業界などでよく見聞きする言葉に「推敲力」があります。

例文

  • 編集者として一人前になりたいなら、もっと推敲力を磨く必要があります。

例文

  • 彼女には推敲力があるので、提出前に論文の素読みをお願いしてみてはいかがでしょうか。

このように「推敲力」は、「推敲できる力」という意味で使われます。「推敲力」があると言われるためには主語・述語の使い方はもちろん、適性な接続詞の数からこそあど言葉が頻発していないかまできめ細かに判断できるスキルが必要です。

例文③推敲する余地がある

「推敲する余地がある」という言葉は、学生時代に先生に言われた経験がある人が多いかもしれません。

例文

  • キミのレポートにはまだまだ推敲の余地があると、私は思います。

例文

  • 推敲する余地がある状態で小論文を提出してしまうと、受験に失敗してしまう可能性が高いです。

このように「推敲する余地がある」は、「できあがった文章に対し修正した方がよい部分がたくさんある」という意味で使われます。

まとめ

「推敲」の正しい意味や適切な使い方についてまとめてみましたが、理解できましたか。職場でも使う可能性が高い言葉なので、使い方や言い回しを覚えておくと便利なはずです。 この記事を参考に類語とも適切に使い分けるとともに、自身の推敲力を向上させる機会を増やしてみてはいかがでしょうか。


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