消費者に対して誠実な姿勢を貫いたことで、その後の風評被害は最小に抑えられた

タイレノール事件では、ジョンソンエンドジョンソンは消費者に対して誠実な姿勢を貫いたことで、その後の風評被害は最小に抑えることができました。 事前に緊急時のマニュアルが用意されてもいないのに誠実な対応ができたのは、同社には消費者の命を守るという経営哲学があり、社内に徹底されていたためでした。 同社のこの事件に対する対応は、今日でも危機管理における対応策の定石となっています。

タイレノール事件の原因

(画像:Unsplash

タイレノール事件では毒物入り鎮痛剤をた飲んだ人が亡くなりましたが、毒物は製造工程で入れられたのではないことが判明しています。 犯人はドラッグストアで毒物を紛れ込ませたと思われますが、犯人は未だに不明です。以下で詳細にみてみましょう。

何者かによって毒物が混入された

ジョンソンエンドジョンソンが回収したタイレノールからシアン化合物が入った瓶8本見つかりました。 これらの8本の製造工場はすべてが同じではなく、被害もシカゴ周辺に集中していたため、製造工程での犯行の可能性は否定されました。 そのためタイレノール8本を購入した犯人は、カプセルの中身をシアン化合物に入れ替えてドラッグストアの陳列棚に紛れ込ませたと推定されています。

犯人は未だ判明していない

ドラッグストアの陳列棚に毒物入りタイレノールを紛れ込ませたと推定される犯人は現在も判明しておらず、事件は未解決のままとなっています。 事件の2週間後に「犯行を止めたければ100万ドルを支払え」という脅迫状が製造元に届きました。その手紙に残された指紋から、脅迫状の送り主が特定され逮捕されました。 しかし、逮捕された男性は殺人への関与を否定し、捜査当局も事件に結び付ける証拠が得られず、結局恐喝容疑で13年の刑が言い渡されました。