多大な損害が生じた

ジョンソンエンドジョンソンのいち早い対応いよって、イレノールは全米から約3100万本が回収されました。 回収のためにかかった費用は約1億ドル(日本円にして約277億円)にも上りました。この多大な損害によって、同社は倒産の一歩手前まで追い込まれました。 この事件で同社はマスコミなどから批判されるなど社会的信頼を大きく失墜しながらも、終始消費者に対して誠実な対応をしました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのタイレノール事件の対応が高評価であるわけ

(画像:Unsplash

タイレノール事件では、大きな損害が生じる商品の回収に全力を傾注したジョンソンエンドジョンソンの対応が高く評価されています。 同社は、再発防止のための「3重シールパッケージ」の開発も迅速に行いました。詳細を以下で見てみましょう。

自社の損害を顧みず、消費者の安全を第一に考えた行動をとった

ジョンソンエンドジョンソンは事件を知ると、すぐさま商品を回収するという消費者の安全を第一に考えた行動をとりました。 第三者による意図的な犯行か、製造工程での混入かも判明していない中で、衛星放送、新聞広告、テレビ放送などを通して消費者に商品の回収と注意を呼び掛けました。 この間、同社は重要な情報も隠さずに発信し、マスコミや消費者からの厳しい批判にもかかわらず誠意ある対応を取り続けました。

再発防止となる「3重シールパッケージ」を開発

ジョンソンエンドジョンソンの注目すべき対応のもう一つは、異物混入を防ぐ新たなパッケージを開発したことです。 これは「三重シールパッケージ」と呼ばれる特殊な形状をした革新的な技術でした。三重シールパッケージは今日でも業界のスタンダードになっています。 同社はこの技術を消費者、医師など関係者へ向けて、100万回にも上るプレゼンテーションを行い、その結果2か月後にはタイレノールの売り上げは事件前の80%まで回復しました。