福井火葬場心中事件の概要

福井火葬場心中事件は現代社会に潜んでいる老老介護という現実が生んでしまった悲惨な事件です。近所でも評判の仲の良い老夫婦がその人生の最後に心中という道を選択しなければならなかった事情とは一体何だったのでしょうか。

80代の老夫婦が火葬場で白骨化遺体で発見

2005年11月、福井県大野市にあった使われなくなってから30年以上が経過した旧火葬場の付近に、エンジンがかけられたままの状態でクラシック音楽が大音量で流されていた1台の乗用車が放置されていました。 不審に感じた近隣住民が通報し、警察がその周辺を捜査したところ、旧火葬場の火葬炉の中から2人の遺体が白骨化した状態で発見されました。 その後の調べによって、その遺体は近所に住んでいた沢田定栄さん(80歳)と沢田貞江さん(82歳)ご夫婦の遺体であることが明らかとなりました。

老夫婦による心中

2人の遺体は寄り添うような形で横たわっており、現場の状況からも見ても事件性はなく、老夫婦の心中自殺であることが明らかになりました。 夫婦には子供がおらず2人暮らしでした。妻の沢田貞江さんは糖尿病に加え数年前から認知症を患っており、夫の沢田定栄さんがその介護を全て1人で行っていました。2人は近所でも評判の仲の良いご夫婦だったといわれています。 心中は老老介護の状態で憔悴した夫・沢田定栄さんが将来を悲観し実行したものと見られ、その悲しい末路と夫婦の切ない絆が話題となりました。