【徹底解説】労働生産性の定義や計算式を解説します!

ビジネス用語

2019年3月30日

「労働生産性」を意識して仕事をしていますか?また、厳密にこの言葉の定義や計算方法まで考えたことはありますでしょうか。 今回、ビジキャリでは仕事の成果を飛躍的に高める、「労働生産性」の考え方についてご説明します。向上させるポイントについてもご紹介しておりますので、ぜひ実践でもいかしてみてください!

「労働生産性」とは

労働生産性

企業経営や経営企画職などについていない方の場合はなかなか聞き慣れない「労働生産性」という言葉ですが、ビジネスをする上では非常に重要な考え方でこれを意識して仕事ができる人とそうでない人の場合は仕事を通して生み出す付加価値が大きく変わります。 まずは「労働生産性」の正しい意味から確認しましょう。

「労働生産性」の定義は「労働時間あたりの生産量」

「労働生産性」とは「労働時間あたりの生産量」のことで、労働者一人ひとりがかけた労働時間に対してどれだけの成果を生み出したかを考える概念です。計算結果の数値が大きければ生産性が高く、逆に数値が低ければ生産性が小さいことになります。 企業に務める従業員一人ひとりも「労働生産性」を意識することによって、より高い付加価値を生み出せるようになり、会社としても高い価値を生み出す人材として昇給や昇進の機会を与えやすくなります。 つまりあなたの社会人としての市場価値を測る上でも非常に重要な概念になります。

物的労働生産性

「物的労働生産性」とは、「生産量や販売金額」を生み出された「成果」と定義して労働生産性を測る方法です。 従業員一人の製品製造数や営業活動によって売り上げた合計金額という物理的な「成果」が、従業員の労働時間に対してどれだけ効率的に生み出されているかを判断する指標となります。 そして「物的労働生産性」は一人あたりの生産量や販売価格を上げることで改善できると考えられます。

付加価値労働生産性

「付加価値労働生産性」とは生み出す「成果」を「付加価値額」と定義して労働生産性を測る方法で、従業員一人が生み出した付加価値が大きい程生産性が高いと判断できるようになるということです。 「付加価値」の定義は複数ありますが最も基本的な定義としては「粗利(=売上総利益)」と考えられることが多いです。 ちなみに「粗利(売上総利益)」とは「営業利益+販売費及び一般管理費」のことを言います。

「労働生産性」の計算方法

労働生産性は下記の計算式で導くことが出来ます。 労働生産性=成果(付加価値や生産量など)÷(労働者数×労働時間) つまり労働時間あたりにどれだけの成果が生まれているかを計算しているということです。分数の計算は分子を増やすか分母を減らすことで答えの数値を増やすことが出来ますが、この労働生産性も「成果(分子)」を増加させるか、「労働時間(分母)」を減らすことによって改善することが出来ます。

日本の「労働生産性」

公益財団日本生産性本部が発表した「日本の労働生産性の動向 2018年版」によれば日本の労働生産性は、2017年度は4,870円で過去最高となっています。 2008年〜2013年はリーマンショックの影響によって一時日本の労働生産性も下落していましたが、2011年度の4,476円を底に2017年までは6年連続で労働生産性は改善傾向が続いています。

「労働生産性」は英語で「labor productivity」

「労働生産性」は英語で「labor productivity(レイバープロダクティビティ)」と言います。 ・Labor productivity improvement is urgently needed to improve profitability. (利益率向上のために労働生産性の改善が急務だ。) 利益率改善の手段は、経費削減の他に労働生産性を改善することも考えられるということです。

「労働生産性」を向上させるポイント

向上

労働生産性の改善は生み出す成果(計算式の分子)を増やすか、労働投入量(計算式の分母)を減らすことで実現します。 ここではより詳細に「従業員のスキルアップ」「従業員の業務効率改善」「ビジネスモデルの改善」という3つのポイントについて詳しく説明していきます。

ポイント①従業員のスキルアップ

労働生産性改善の1つ目のポイントは「従業員のスキルアップ」です。 スキルアップの内容は業界や職種で異なりますが、例えば営業職のセールススキル向上が可能になれば、同じ労働時間内に従業員一人が販売できる商品量が増加するため、販売量や販売価格を分子に取る「物的労働生産性」が改善します。 実際には従業員への研修費などもかかるので、スキルアップの費用と底から見込める販売量の増額も考慮する必要があります。

ポイント②従業員の業務効率改善

労働生産性改善の2つ目のポイントは「従業員の業務効率改善」です。 同じ仕事をしていても1時間に4つの仕事をこなす従業員と2つの仕事をこなす従業員がいる場合は、前者の方が労働生産性は高くなります。 業務効率を改善するためには労働生産性が高い従業員に社内研修を開いてもらい、業務の取り組み方を共有してもらったり、従業員がより働きやすくなるような仕組みの作成やシステムを導入することが考えられます。

ポイント③ビジネスモデルの改善

労働生産性改善の3つ目のポイントは「ビジネスモデルの改善」です。 セールススキルが高くても、一人の顧客に1つの商品しか販売できない場合と複数の商品を販売できる場合には、後者の方が従業員一人あたりの付加価値は高くなります。 そのため、自社の顧客に対して販売できる製品ラインや商品の種類を増やすことで、営業コストに対する販売額が改善できるシステムを経営陣で生み出すことも労働生産性の改善方法の一つです。

「労働生産性」の比較

比較

ここまで労働生産性の定義や改善のために重要なポイントについて説明してきましたが、最後に日本の労働生産性を海外と比較してみましょう。 結論から言うと日本の労働生産性は主要先進国中で最下位となっており、改善の必要性が叫ばれている状態です。

国際比較

国際的に見て日本の労働生産性は低い水準にあり、特に主要先進7カ国(G7)の中では50年近く最下位のままです。 特に世界の最たる先進国である米国と比較した場合の日本の労働生産性は、2017年度の数値ではGDPベースで米国が72.0、日本が47.5となり米国の2/3の労働生産性になっています。またOECD加盟35カ国中でも20位と低い水準になっています。 ただし、2010年〜2017年の労働生産性の平均上昇率は1位のドイツの1.1%についで0.9%となっています。

業界比較

労働生産性は事業活動の特色として、資本への依存度が大きい「資本集約的」な業界で労働生産性が高くなります。つまり企業が持つ資本1つから生み出される付加価値が大きい特色がある企業では、労働生産性も高まりやすいということです。 具体的には不動産業・エネルギー事業・金融・保険などの業界では資本から生み出せる付加価値が大きくなりやすく、設備を動かす人員一人あたりの労働生産性が高まる傾向があります。 下記のグラフは公益財団日本生産性本部のデータを参考に作成した労働生産性の業界比較になります。

業界労働生産性
不動産業30,384
電気・ガス・水道13,048
情報通信業7,629
宿泊・飲食サービス業2,560
農林水産業
2,255

まとめ

まとめ

ビジネス経験の浅い方や社会人になりたての方には労働生産性という言葉は聞き慣れない言葉ですが、経営効率を考える上では非常に重要な概念になります。 企業の経営資源を有効活用して利益を最大限確保するためにも、正しい計算方法と合わせて労働生産性を意識した仕事ができるようになりましょう!


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