全店舗とECサイトは年内に閉鎖

青山商事は2019年末までに全店舗を閉鎖すると発表しています。2019年12月18日に横浜ジョイナス店の閉店を皮切りに、12月31日までに順次閉店を進めていく予定となっています。 またECサイトについても12月31日の午後9時をもっての営業停止が発表されています。 ただ青山商事は引き続きAEO社と事業譲渡の協議を続けていくとしており、AEO社が日本で新たな店舗を展開する可能性もゼロではありません。

アメリカンイーグルの日本撤退の理由

(画像:Unsplash

アメリカで絶大の人気を誇るカジュアルファッションブランドがなぜ日本で不振だったのか、なぜ国内全店舗を閉鎖しなければならない状況まで追い込まれたのか、その理由に迫ります。 そこには昨今のアパレル業界の実態と、日本独自のマーケットの特異性に原因があったといわれています。詳しく見ていきましょう。

青山商事による不採算事業の整理

青山商事は連結子会社であるイーグルリテイリングを設立し、2010年にアメリカのAEO社とアメリカンイーグルのフランチャイズ契約を締結しました。2012年に原宿・表参道に1号店を出店以降、国内で33店舗の出店を進めました。 ただ業績は決して好調とはいえない状況でした。ビジネスウェア事業の低迷が続く中、カジュアルウェア事業への多角化戦略を見越していましたが、本業であるビジネスウェア事業の低迷が想定以上に厳しく、他の事業を支えていく余裕がありませんでした。 屋台骨でもあるビジネスウェア事業の立て直しが迫られる中で、採算のとれていないカジュアルウェア事業を手放すことは、企業として妥当な判断であったといえます。

ビジネスウェア事業への集中

もともと青山商事は「洋服の青山」や「THE SUIT CONPANY」などを展開し、ビジネススーツなどの市場において約3割のシェアを誇る業界最大手の企業です。よってこの屋台骨ともいえるビジネスウェア事業を絶対に落とす訳にはいきません。 青山商事の2019年3月期の連結営業利益は前期比の29.0%減収と苦戦しており、その中でもビジネスウェア事業においては営業利益が29.1%減と大変厳しい状況を強いられています。 このような状況下においては、企業として本業以外の事業に手を広げる余裕は決して無いといえます。