吉展ちゃん事件の概要

「吉展ちゃん事件」は戦後日本の闇を象徴する誘拐事件です。平成から令和の時代において誘拐事件は影を潜めました。しかし昭和の時代には貧富の差が激しく幼児を連れ去り身代金を要求する事件が多発しています。このような背景において発生した「吉展ちゃん事件」とはどんな事件だったのでしょうか。

4歳の男児が誘拐され行方不明に

「吉展ちゃん事件」は1963年3月に発生した誘拐事件です。被害に遭った男児は自宅付近の公園で遊んでいたところを連れ去られました。当初は単なる迷子だと考えられていましたが次第に様相に変化がみられます。 被害に遭った男児は不審な男と話しているのが目撃されていました。この男こそ後に逮捕される小原保です。小原保は言葉巧みに男児に近付き僅かな連れ去りました。 こうして事態は急変し誘拐事件として捜査が開始されることになります。この時は誰もがすぐに解決するだろうと考えていましたが事態は思わぬ展開を見せました。

犯人からの身代金の要求

被害者の男児が連れ去られ2日後に男からの入電がありました。身代金の要求です。同時に警察当局はマスコミに対して報道協定を要請します。 これは2年前に被害者が殺害されるといった痛ましい誘拐事件を教訓にしたものです。これまで報道協定が締結されたことはなく、日本で初めてのケースになりました。 犯人からは数回にわたり入電があります。しかし現代ほど技術は進んでおらず逆探知には至りませんでした。ただし男児の母親の必死の引き延ばしが功を奏し約4分間の録音には成功します。