ユーバーリンゲン空中衝突事故の概要

「ユーバーリンゲン空中衝突事故」は、2002年7月1日に発生しました。21時35分というそれほど遅くない時間帯にも関わらず、航空機2機が上空34,890フィートで衝突したのです。 航空機を運航するにあたり、世界共通のルールが設けられています。航空機同士の衝突を避けるため、同じ高度で飛行させることは避けるのが原則です。しかしこの事故では、その原則が守られませんでした。 ここでは「ユーバーリンゲン空中衝突事故」の経緯を含めた概要について、詳述します。

2002年に起きたバシキール航空とDHLの飛行機空中衝突事故

「ユーバーリンゲン空中衝突事故」は、2002年7月1日21時35分に発生しました。スペインのバルセロナに向けてバシコルトスタン共和国ウファから飛び立ったバシキール航空2937便と、ベルギーのブリュッセルに向けてバーレーンを発ったDHL611便が空中で正面衝突したのです。 この事故の背景にはスイスにおける航空管制システムの問題と、航空機に搭載されている「TCAS」という防止装置と香薫管制のどちらを優先する科の国際基準が曖昧だったことがあげられます。詳しくは後述します。

DHLの垂直尾翼がバシキール航空機の中腹に衝突

2002年7月1日23時35分、ドイツ南部のユーバーリンゲンという街の上空で航空機2機が衝突しました。バシキール航空2937便の胴体に対して、DHL611便の垂直尾翼がぶつかったのです。 この衝突によって、2937便はたちまち空中分解して墜落しました。一方、ぶつかった方の611便は尾翼の80%を失ってしまい、操縦不能に陥ります。しばらく飛行を続けたものの、衝突から2分後に事故地点から7㎞先の森林に墜落しました。