朝令暮改の意味とは?由来から使い方・例文、いい意味まで丁寧に解説します。

ビジネス用語

2019年3月13日

朝令暮改の読み方、意味はみなさんご存知ですか?朝令暮改は「ちょうれいぼかい」と読みます。朝令暮改の意味は方針や指示が絶えず変わって定まらないこと、言うことがコロコロ変わることを指しています。朝令暮改を用いた例文や使い方、 朝令暮改な上司の対処法などもご紹介します!

朝令暮改の読み方は?

『朝令暮改』は、『ちょうれいぼかい』と読みます。 国語のテストにも出題される四字熟語なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。 書くときに注意すべき点は、「朝礼」ではないというところです。 学校や職場で毎朝やるアレではなく、【朝】+命令の【令】で「朝令」と書きます。 さらに、お歳暮の【暮】+改善・改革の【改】で「暮改」、合わせて「朝令暮改」となります。 v

朝令暮改の意味とは?

朝令暮改とは、読んで字のごとく、【朝】に決まった法律(=【令】)が夕方(=【暮】)には早々に【改】められてしまうことです。 そこから転じて、「方針や指示が絶えず変わって定まらないこと。言うことがコロコロ変わること。」を表します。

朝令暮改の由来とは?

朝令暮改という言葉は、「漢書」という中国の歴史書に書かれている故事に由来します。 このように、故事=大昔にあった出来事=を語源とする言葉を故事成語といいます。 どのような故事かというと、当時の農民の苦しみと、その要因となった政治への戒めを表したものです。 当時の農民は、一年中休みなく働かなければならない上に、災害や臨時の租税などで、苦労が絶えませんでした。 さらに、朝に出された法令が夕方には改められるといった不安定な政治に振り回され、二重三重の苦しみを抱えていました。 このようなあり様を見かねたある政治家が、当時の皇帝に奏上文を書き、政策が一定せずに当てにならない事態を戒めました。 この奏上文に書かれていた「朝令而暮改」という言葉が、朝令暮改の語源になったということです。

朝令暮改の類語

毅然の類義語には次のような言葉があります。 朝改暮変(ちょうかいぼへん) 意味は同じです。  朝令夕改(ちょうれいゆうかい) 意味は同じです。中国ではこちらが使用されます。 二転三転(にてんさんてん) 物事の内容や成り行きが何度も変わることを言います。 天下法度三日法度(てんかはっとみっかはっと) 国を治める方針がコロコロ変わり、世の中が不安定なことを言います。 天下は国や世の中のこと、法度は法律や規則のこと、三日は長続きしないことを表しています。

朝令暮改と朝三暮四の違いとは?

朝令暮改と似て非なる言葉に「朝三暮四」があります。 どちらも中国故事に由来する四字熟語で、漢字や読み方にも共通点があるため、間違えやすいですね! 朝三暮四にまつわる故事とは、中国の春秋時代の話で、「荘子」や「列子」に書かれています。

宋の国の狙公という老人が猿を飼っていたのですが、家計が苦しくなったため、猿に与える餌を減らそうと考えました。 狙公は、「これからはトチの実を朝に三つ、夕方に四つやる」と言いましたが、猿は「少ない」と怒ったため、「朝に四つ、夕方に三つやる」と言い直したところ、猿はとても喜んで承知したというものです。 (引用:語源由来辞典 http://gogen-allguide.com/ti/tyousanboshi.html)

そこから転じて、「目先の違いにとらわれて、実際は同じであることに気づかないこと。言葉巧みに人をだますこと。」を表します。 朝令暮改とは、まったく意味が異なりますね!

朝令暮改を英語で言うと

毅然という言葉・・・英語では何というのでしょうか? inconsistent policy 直訳すると「一貫性のない政策」となりますが、「朝令暮改」と訳すことができます。 inconsistent [changeable] behavior 「一貫性のない(変わりやすい)態度」から、同様に「朝令暮改」と訳すことができます。

朝令暮改の使い方・例文

朝令暮改という言葉、普段はどのように使われるのでしょうか? ここでは、「朝令暮改」を使った例文を見ていきます。

朝令暮改を用いた例文

部長の言うことは朝令暮改だから当てにならない。 こういう上司いますよね!風向きを見ながら言うことがコロコロ変わる人。 悪いことばかりではないのですが、部下は振り回されて大変な思いをします。

朝令暮改を用いた例文

朝令暮改の政治決断が必要だ。 一度発言したことを撤回するのは勇気がいりますよね。 でも間違った方向に進んでいるのなら、朝令暮改が必要な時もあるように思います。

朝令暮改を用いた例文

主人の朝令暮改にいつも振り回される。 「夕食は家で食べる」って言ったのに、「急な接待が入ったから・・・」というようなことでしょうか。 何かおみやげを持って帰りましょう!

朝令暮改な上司の対処法!

言うことがコロコロ変わる上司はどこにでもいるものですよね。 振り回されて疲弊しないために、どのように対処すればいいのかを見ていきます。

目的を問う

「この仕事は何のためにやるのか。」これは上司に問う前に、常に自分自身に問いかけなければなりません。 ただやみくもに指示に従うのではなく、①会社の方針や戦略、②仕事の目的、③仕事の手段(=上司の指示)の3つがきちんとかみ合っているかを確認することは、個々の社員の責任でもあります。 確認して納得できれば指示を受け入れ、納得できなければ素直に教えを請う姿勢が必要ではないでしょうか。

メモを取る

朝令暮改な上司の中には、言ったことを覚えていないか、覚えていてもシラを切る人もいます。 そういう人には証拠を突き付けるしかありません。 言った言わないの話にならないように、些細な打合せでもメモを取る、メールで内容を共有しておくなど、記録に残すようにしましょう。

クセを見抜く

これは先述の①~③がきちんとかみ合った上での朝令暮改な上司の場合ですが、この手の上司は有能である場合が多いです。 目的を見失わず、状況に合わせて適切な手段を取ろうとするので、臨機応変に指示が変わります。 そして、長く付き合っていると段々と上司の思考パターンが見えてきますので、それを先取りして動けるようになると、評価がグンと上がるのではないでしょうか。

朝令暮改はいい意味もある?朝令暮改のメリットとは?

朝令暮改という言葉にはネガティブな印象がつきまといますが、悪いことばかりではありません。 ここでは、激しい変化と競争にさらされるビジネスの世界を中心に、朝令暮改のメリットを見ていきます。

失敗を前向きにとらえられる

ビジネスに失敗は付き物です。成長する会社は、失敗を後戻りではなく、成功へのプロセスと捉えています。 失敗したら別のやり方という考えで、次々に方策を変えるので、その姿が朝令暮改に映るかもしれません。 しかし、トライ&エラーこそ成功への近道。失敗した人を責めるだけの会社よりは、間違いなく成功に近づいていると言えます。

軌道修正が柔軟にできる

トライ&エラーと言っても、ただ失敗を繰り返しているわけではありません。 なぜ失敗したかを検証し、それを踏まえて計画を軌道修正する。これをいかに柔軟かつ迅速に行えるかが目標達成に大きく影響します。 計画のための計画になっていたり、計画変更の稟議に時間を取られたりしていては、目標達成は遠のくばかりで、あっという間にライバルに差をつけられてしまいます。

環境の変化に対応できる

ビジネスを取り巻く環境は、かつてないほどのスピードで変化しています。 今までと同じやり方で、今後もうまくいく保証はありません。 環境の変化に対応するには、前例や慣習にとらわれず、思い切った方針転換に踏み切る柔軟性が必要です。 初志貫徹といえば聞こえはいいですが、それにこだわって変化に対応できなければ、会社が生き残っていくことはできません。

コミュニケーションが活性化する

軌道修正が頻繁に行われる会社では、コミュニケーションが欠かせません。 「何がどう変わって、個々の仕事にどう影響するのか・・・」これを丁寧に説明しなければ、個々の社員は変化に対応できません。 また、変化に伴って少なからず生じる不平不満に対しても、ケアが必要になります。 毎日同じ仕事であれば生じるはずのないこれらのコミュニケーションですが、それによって社員間の連携が強まるという副次的な効果は確かにあるようです。

情報収集力が向上する

状況に応じて臨機応変に対応するには、情報収集が欠かせません。 政治、経済、社会、技術など、あらゆる分野にアンテナを張り、情報を取捨選択して、自社の最適な行動につなげる必要があります。 そして、集めた情報に基づいて柔軟かつ迅速に軌道修正できる会社には、より良い情報が集まるので、さらに情報収集力が向上するという好循環につながります。

強い組織になる

朝令暮改な会社は確かに慌ただしい面もありますが、そのような中で社員のマインドは確実に醸成されていきます。 ただ漫然と仕事をするのではなく、生き残るために何をしなければならないのかを、個々の社員が自ら考えるようになります。 会社の方針や戦略を理解し、やるべきことを社員自ら考える会社は、アイディアがたくさん生まれ、変化に柔軟に対応し、迅速に行動する強い組織になります。

まとめ

朝令暮改という言葉について見てきましたが、いかがでしたか? 基本的にはネガティブな意味合いで使われることが多い言葉ですが、必ずしも悪いことばかりではありません。 むしろ、刻々と環境が変化する現代社会にあって、朝令暮改は生き残るために必要な性質なのかもしれません。 目的の理解、目的達成のための準備、周りへの説明を伴った上で、臨機応変に対応できるようになれたら、素晴らしいことですね!


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