カルロスゴーンも訴えた人質司法

日本では容疑者が否認をしていても拘留して取り調べを続けることができます。一見当然のことのようにも見えますが、このやり方を「人質司法」と、問題視する声もあります。 先日、金融商品取引法違反と特別背任で逮捕された、元日産のカルロスゴーンも「日本のやり方は人質司法」と抗議しています。

長期拘束で自白などを誘発

人質司法とは、日本の容疑者の身柄拘束を問題視する言葉です。具体的には、長期間に及ぶ拘束で容疑者の自白を誘発する行為を指します。 人は長期間拘束されることで大きなストレスを抱え、正常な判断ができなくなると言われています。身心ともに疲れ果て、意識が朦朧とした状態からの脱却のために、やってもいない罪を認めてしまうこともあります。 つまり、容疑者自身を人質にとりながら、罪を認めさせる非人道的な司法制度である、と言われているのです。

警察官による脅し

10ヶ月の拘留期間中に、大学生は何度も警察官からの取り調べを受けています。大学生はやってもいない罪に対して話すことがなかったため、黙秘を続けていました。 しかし、取り調べで黙秘をした大学生に対して、警察は「黙秘すんのはやってるからやろ」「うそつくな」などと追い詰めます。それでも大学生が黙秘を続けていると、担当刑事は居眠りを始め、大学生が刑事を起こすほど散漫な状態であったようです。 この警察官からの脅しや自白の強要も、人質司法のひとつと言われています。

無罪を勝ち取るも内定取り消しに

大学生は、裁判で無罪となりました。無罪理由は「知人らの証言は信用性に重大な疑義があるため」だったそうです。長い時間をかけ、やっと無罪となった大学生ですが、逮捕前に取っていた内定はすべて取消しになりました。 結果として無罪となっても、拘留をされた・逮捕をされたという事実は一生残ります。人によっては疑いの眼差しを向けるかもしれません。 無罪になったからすべてなかったことになるわけではなく、大学生はこの先常にハンディを背負いながら生きていくことになります。