カルマン渦( ヘアピン渦)

2014年にアメリカのドキュメンタリー映画監督であるドニー・アイカー氏が発表した新説が、「カルマン渦(ヘアピン渦)」が原因というものです。アイカー氏はディアトロフ峠事件の研究も進めています。 カルマン渦とは障害物によって上空の気流が乱れ、その乱気流が低周波を発生させるという現象です。低周波によって集中力不足や不眠が起こることが知られているため、この説が注目を集めました。 アイカー氏は「カルマン渦の発生により9名に不快感や精神的苦痛を感じ、テントから逃げ出さざるをえなくなったのではないか」と考えています。

原住民のマンシ族による他殺説

「ディアトロフ峠事件」発生当時は、この地域で暮らすマンシ族による他殺説が浮上しました。ドゥビニナとゾロタリョフの舌がなくなっていたことから、外部の者が山に立ち入るのを嫌うマンシ族が生贄を捧げる儀礼に用いたのではないかと疑われたのです。 しかしテントから逃げ出した9名以外の足跡が見つからなかったことから、この説は早々に立ち消えとなっています。

低体温症説

1959年2月26日に発見された5名は、検視によって死因が低体温症だったことがわかっています。そのためキャンプを雪崩が襲ったことでパニック状態になった9名が、着の身着のままでテントから飛び出して低体温症になったという説が有力視されました。 低体温症になると「矛盾脱衣」という、寒さを感じているにも関わらず衣類を脱いでしまうことが見られるからです。矛盾脱衣により、さらに体温が下がったことで亡くなったと考えられました。

雪崩説

1959年5月に残る4名の遺体が見つかったことで浮上したのが、「雪崩説」です。9名の遺体はすべて、雪に覆われた状態で見つかっています。 3名が負ったけがは交通事故に匹敵するもので、高い圧力が加わったことを示していました。見つかった4名のうち3名が、頭部や胸部に大けがを負っていたことが雪崩説の根拠となっているようです。