自由に生きるゆたぼんに対する世間の批判に思うこと

昨年の5月5日こどもの日にゆたぼんのことが琉球新報に掲載され、ネットニュースになって大炎上したのだが、ゆたぼんが不登校になった背景には様々な理由がある。 まずゆたぼん自身が小学3年生の時に学校という場所で学ぶことや周囲と同じことをさせられる教育に疑問を持ったのがひとつの原因だ。ここで「ひとつ」と答えたのはなぜかというと、不登校の理由は複合的なものが多く、本人にもはっきりとわからないケースがしばしばあるからである。 特に不登校になった直後は中学生であっても自分で理由を説明できる子はほとんどおらず、多くの場合、何十年も経った後にようやく整理がつくものだと言われている。事実ゆたぼんは学校で教師から体罰を受けたり、休み時間や昼休みに強制的に勉強をさせられたり、クラスメイトから仲間外れにされたりといった学校内でのトラブルもあった。

ネットで拡散されるデマとフェイクニュース

しかしネット上では「宿題が嫌で不登校になった」というデマやフェイクニュースだけが拡散され、他の要因について見ないふりをする人たちがゆたぼんを批判した。この批判の背景にある多くは「俺も宿題するのは嫌だったし、学校に行くのも嫌だったけど我慢してやってきたのだからお前もやれよ!」という同調圧力である。 日本という国は島国ということもあってか、「周りと同じであれ」という考えの人が非常に多い。だから、みんなが学校に行っているのに学校に行かないで生きていくという周りと違った生き方を認めようとしないのだ。中には「いじめなどの正当な理由があっての不登校ならいいが、それ以外は駄目だ」とコメントしてくる人もいた。

不登校は問題行動ではない

不登校は問題行動だと思っている人は多いが、不登校は問題行動ではない。 2016年に文部科学省は小、中、高、すべての学校へ向け、不登校に関する見解を公表している。 そこには以下のように記されている。

不登校を問題行動と判断してはならない 不登校とは、多様な要因・背景により結果として不登校状態になっているということであり、その行為を『問題行動』と判断してはならない http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm

しかし、この通知を知らない人たちも多く「不登校の子を1日も早く学校へ戻し、登校させるべきだ」と捉えている人々が多いのである。不登校の子どもや親は「学校は必ず行かなくてはいけない場所だ」と思い込んでしまって自分を追い込んでしまっているのだ。

不登校の数は年々増え続けている

文部科学省の統計によると小中学生の不登校の数が全国で約16万5千人と過去最多を記録している。同時に子どもの自殺の数も増え続けているのが現状だ。 先ほど不登校の理由は複合的なものが多いことを述べたが、多くの人は「いじめなどの理由なら不登校でいい」と言い、それ以外なら学校に行けとコメントしてきたりする。しかしいじめがあったら「無理して学校に行くな」と言うくせに、特に大きな理由もなくただ学校に行きたくないと言うと叩かれるのはおかしな話だ。 なぜなら、「義務教育」の義務とは、子供が学校に行く義務ではないからだ。義務教育に関する法律の条文を見てみても、保護者や行政に対して教育を受けさせる義務は明記されているが、子供への義務は明記されていない。

第4条(義務教育) 国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う。 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料は、これを徴収しない。 (文部科学省HPより)

つまり「学校に行きたくならから行かない」というのは子どもの権利であって、不登校の正当な理由にあたると考えられる。だから親は、子どもが学校に行きたがっている場合は行かせる義務があるが、子どもが行きたくないと言っている場合は強制的に行かせる義務はないのだ。